高温時代の米つくり 『現代農業』が32年ぶりに巻頭イネつくり特集 基本から再生二期作、多年草化まで2025年12月15日
「令和の米騒動」で世間の注目が米に集まり、米価も回復したことから、農家のやる気に火がつき、一方で高温による品質低下という課題にも直面している。『現代農業』編集部にも「もっと米をとりたい」「イネのことをもっと知りたい」といった声が寄せられた。そこで同誌は2026年1月号で「高温時代の米つくり 超きほんのき」を巻頭特集した。

『現代農業』がイネつくりを巻頭特集するのは、作況指数74の大冷害に見舞われた1993年の翌年、1994年1月号以来32年ぶり。当時同誌は「1俵増産・米産直」を掲げ、稲作特集を連続して組んだ。
ビギナーにもわかりやすく
2026年1月号は、3人の米農家の声を導入に、稲作ビギナーの「への次郎」が師匠「へのじい」に聞くという形で、イネの一生、元肥、植え付け本数、水管理など高温対策を意識しつつ農家の経験知をわかりやすく解説。一発肥料の早効き問題、再生二期作の現場報告に加え、多年草化栽培を実践してきた神奈川の小川誠氏の遺構も掲載した。
JA古川営農部営農企画課の佐藤貴寿氏は、「子実トウモロコシ、ダイズ、水稲の3年3作」や子実トウモロコシの後作にムギを加えた3年4作の高収益輪作体系の取り組みを報告している。
新しい編集方針を公開
さらに「主張」欄では、今月号からの編集長交代に際して作成した「『現代農業』2026年編集方針書」を掲載した。その冒頭では「『何のために?』『誰のために?』この仕事をやっているのかを問いかけたい」とし、「YouTubeやAIなど情報発信における強力な『ライバル』が出現するなかで、我々は何においてプロであるか? 〈農家の技術を体に入れて表現することのプロ〉〈農家になりきって読者を動かすプロ〉であり、〈農家よりも農家になる!〉という心意気を胸に刻みたい」と記している。
以下、「情勢と編集の力点」が8点、具体的にまとめられている。内部向け編集方針を読者にそのまま公開するのは異例で、「地元農家」「ネイティブ農家」とともに「小農予備軍」をコア読者と定めるなど、意気込みが伝わってくる。取材時の様子をまるごと見せる「取材まるみえノーカット動画」もスタートした。
『現代農業』1月号(1100円・税込)、書店、またはネットショップで購入できる。
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