「農業」「くらし」「地域」「漁業との連携」で優良事例を共有 JAバンク経営者フォーラム 農林中金2025年12月1日
農林中金は11月28日、東京・品川の品川プリンスホテルで第4回目となる「JAバンク経営者フォーラム」を開き、全国のJA・JF(漁業協同組合)から4つの優良実践事例が報告された。全国から関係者(JA、JF、信連、信漁連、金庫)約150人が参加した。
全国から関係者約150人が参加
同フォーラムは、農業・くらし・地域におけるJAの役割を発揮した4事例を共有し、系統内に広く発信すること、また、JA経営層同士の相互研鑽などを通じて意識変革の機会を提供することを目的としている。今回はJAとJFとの連携の事例として、兵庫県のJF一宮町とJA淡路日の出の取り組みも報告された。
冒頭、農林中金の北林太郎理事長は、優良実践事例の共有を通じて「組合員・利用者、地域から評価され、選ばれ、必要とされるJAバンクとなるため、寄り添い、親身に課題解決に取り組み、満足度を高めるために少しでも役にたちたい」とあいさつした。
「農業」分野では、宮城県のJA仙台が、農福連携による農業融資実績の進捗について報告した。
同JAでは、農業側の「労働力不足」と福祉側の「仕事不足」の解消に向けて関係機関と連携し、管内の4つの農業法人から障がい者就労支援施設(障がい者)への作業を委託。農業法人向けの視察会やセミナーで広くPRも行い、十数人に新規就労機会を創出した。農業法人との関係も深まり、収益性の高い農業近代化資金など約3億円の融資にも結びついた。藤澤和明組合長は「当初は不安もあった」が、農業法人からは「頼りになる」「助かっている」といった声が出ていることを紹介。農福連携を通じて「地域にも貢献していることを気づかされた」と語った。
「くらし」分野では、高知県のJA土佐くろしおが、「JA金融相談センター」による相談機能の向上について報告した。
同JAは職員の減少から、効率的な人材育成と組合員・利用者サービス向上を目的に、融資、年金、相続、資産形成・運用の各業務の相談機能を管内中心部(須崎市)の拠点(JA金融相談センター「縁TSUNAGARI」:機構上は本所金融部・金融相談課。9人体制)に集約し、2025年4月から運営を開始した。高橋譲常務は集約化で職員間の情報共有も進み、「より高度な人材育成につながった」ことや、組合員・利用者からも「今までにない高度な相談ができた」といった感想が出されていることを紹介した。
「地域」分野は、滋賀県のJAグリーン近江が、コープ滋賀との「協同組合間協同」について報告した。
同JAはコープ滋賀との包括連携協定により、2024年11月には生活購買事業で業務受委託契約を締結。金融事業ではコープ滋賀の子会社、コープシステムサービスの「大中フードセンター」立ち上げに伴う新規事業資金に対応。現在は、撤退店舗を活用した農村RMO(地域運営組織)も共同で運営している。大林茂松組合長は、長年の取り組みの積み重ねにより、担当者間で組合員の減少や高齢化、職員の減少などに伴う悩みも共有し、「取り組みの可能性は無限にある。組織基盤の強靭化へ協力を進めたい」と述べた。
今回は、JAとJF(漁業協同組合)との事例も共有し、兵庫県のJF一宮町とJA淡路日の出が、漁場保全や食育での連携を報告した。
両組織は連携して、農業用ため池にたまる栄養豊富な泥をかき出し、海に流す「かいぼり」を実施。養殖ノリの色落ち改善につながっている。また、料理教室も共同で開催し、農業・漁業双方の食材を活用した地域での食育活動も実施している。JA淡路日の出の来田篤史金融課長は「複数の協力を実現し、地域の交流や資源活用、若い人同士の交流で次世代の育成につなげたい」と発言。JF一宮町の武田康裕副組合長は「漁業も後継者が不足しており、協力を継続した地産地消を目標にしている」と期待を示した。
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