【注意報】普通期水稲に斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 大分県2025年8月5日
大分県農林水産研究指導センター農業研究部は、普通期水稲に斑点米カメムシ類が県内全域で多発のおそれがあるとして、8月4日に令和7年度病害虫発生予察注意報第4号を発表した。
ホソハリカメムシ成虫(左)とクモヘリカメムシ成虫(提供:大分県農林水産研究指導センター農業研究部)
大分県農林水産研究指導センター農業研究部によると、7月28日~7月31日に実施した普通期水稲(40圃場)の巡回調査で畦畔雑草のすくい取りを行った結果、斑点米カメムシ類(ホソハリカメムシ、クモヘリカメムシ、シラホシカメムシ類)は1か所あたり成幼虫計6.4頭。前年(同13.1頭)より少なく、平年(同4.0頭)より多かった。
近年増加傾向にあるイネカメムシは、40圃場中1圃場で41頭捕獲された。
斑点米カメムシ類は高温乾燥条件で多発する。福岡管区気象台が7月31日に発表した1か月予報では、平年に比べ晴れの日が多く、気温は平年並30%、高い確率60%と予測されており、発生の好適条件が続く可能性が高い。
斑点米カメムシ類に対する注意報は7月7日に山口県、7月16日に長崎県、7月22日に福岡県から発表されており、九州山口各県での増加傾向がうかがえる。
同所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
(1)斑点米カメムシ類は、水稲の出穂前に圃場周辺に生育するイネ科雑草の穂で増殖するため、出穂の2週間前までに圃場周辺の草刈りを行い、出穂直前の草刈りは斑点米カメムシ類が圃場に侵入するのを助長するので避ける。また、すくい取り調査時の観察からイネカメムシも草刈りの効果が期待できる。
イネ科雑草穂上のイネカメムシ成虫と幼虫(左)と斑点米(カメムシによる吸汁痕)
(提供:大分県農林水産研究指導センター農業研究部)
(2)斑点米カメムシ類は、水稲の出穂後に成虫が圃場に侵入して穂を加害するとともに、成虫が産卵しふ化した幼虫による穂の加害により斑点米が発生する。農薬は、穂揃期とその7~10日後の2回散布を基本とする。
(3)イネカメムシは出穂前から圃場に侵入する個体もあるが、出穂直後に侵入する個体が多いため、本種の発生が確認されている地域では、防除効果の高い出穂直後に1回目の農薬散布を行いその7~10日後に2回目の散布を行う。
(4)周辺の圃場より出穂が早い圃場では、斑点米カメムシ類の圃場への侵入が特に多くなるため、防除を徹底する。
(5)1回目の農薬散布は、出穂期前後の基幹防除を有効に活用する。
(6)防除に使用する薬剤は、大分県農林水産研究指導センター農業研究部病害虫対策チームホームページ内にある「大分県主要農作物病害虫及び雑草防除指導指針」を参照。なお、薬剤によっては指針の更新日以降に登録内容が変更されている場合があるため、容器のラベルに記載されている使用時期、使用回数等を遵守し使用する。
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