【注意報】野菜、花き類にオオタバコガ 多発に注意 千葉県2025年8月18日
千葉県農林総合研究センターは、野菜(特に果菜類)と花き類にオオタバコガが県内全域で多発のおそれがあるとして、8月13日に令和7年度病害虫発生予察注意報第2号を発表した。
(提供:千葉県農林総合研究センター)
千葉県農林総合研究センターによると、県内8地点のフェロモントラップ調査で、7月のオオタバコガ(写真1、2)の1日当たり誘殺数は3.67頭(平年1.66頭)。過去8年と比較して最も多かった(図)。

7月時点で平年の8月並の誘殺があり、誘殺数の増加が著しい。なお、前年7月も過去8年と比較して最も誘殺が多かったが、今年は前年同様に誘殺数が多く推移している。
気象庁が7月22日に発表した3か月予報によると、関東甲信地方の8~10月の平均気温は高い確率70%。チョウ目害虫の発生・増加に好適な環境が続くことが予想されるため、平年を上回る被害が懸念される。
同所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
(1)ほ場をよく観察し、食害痕や糞の近くに幼虫がいる可能性が高いため、見つけ次第、除去する。特に、新芽や花蕾には卵や若齢幼虫がいることが多いので、摘心した側枝や蕾はほ場外に持ち出し処分する。
(2)老齢になるに従って薬剤の効果が低下するため、ほ場の見回り等による早期発見に努め、若齢幼虫のうちに薬剤散布等により防除する。
(3)施設栽培では施設開口部に防虫ネットを設置して、成虫の侵入を防ぐ。
(4)防蛾用黄色蛍光灯の夜間点灯を行う。
◎注意事項
(1)幼虫は、トマト、ナス等の果実内部、キャベツ、レタス等の結球内部、トウモロコシの若い穂、花き類の頂芽や蕾内部を食害する。
(2)9月以降も発生の多い状況が維持されることが予想されるため、レタス等でも注意が必要。レタス等では結球部に食入加害するため、生育ステージに合わせた防除体系により被害の抑制を図る。
(3)農薬の使用にあたっては、最新の農薬登録情報を確認し、製品ラベルに記載された使用基準等を守り適正に使用する。
(4)害虫の薬剤抵抗性の発達を防ぐため、同系統薬剤の連用は避け、ローテーション散布を行う。
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