【注意報】サトウキビにイナゴ類 奄美地域でやや多発 鹿児島県2025年8月19日
鹿児島県病害虫防除所は、サトウキビにイナゴ類(バッタ科)【主な発生種はタイワンツチイナゴ:Patangasuccincta(Johanson)】が奄美地域でやや多発のおそれがあるとして、8月18日に令和7年度病害虫発生予察注意報第1号を発表した。
鹿児島県病害虫防除所によると8月4~14日の巡回調査の結果、奄美地域におけるサトウキビほ場でのイナゴ類の発生ほ場率は40%(平年42%)と平年並だが、徳之島では一部のほ場で7月より被害が進展。発生程度が甚及び多のほ場も認められている(表1)。なお、8月調査で甚ほ場が認められたのは過去20年間で初めて。
8月15日に徳之島の発生状況を補足調査(84ほ場調査)した結果、発生ほ場率は45%で、発生程度が中以上のほ場が15%(うち甚及び多ほ場が3%)確認された(表2)。
(提供:鹿児島県病害虫防除所)
バッタ科に属するイナゴ類の主な発生種は、タイワンツチイナゴ(図1、図2)。タイワンツチイナゴは、主にほ場周辺のイネ科雑草からサトウキビほ場へ移動し食害する。現在、サトウキビほ場では若齢から老齢幼虫及び成虫が確認されており、少発生のほ場においてもイナゴ類の成育に伴いサトウキビへの被害拡大が懸念される。
タイワンツチイナゴの成虫は体長60~80mm。紫黄褐~暗紫褐色の大型種で、頭頂から前翅の接着部にかけて幅広い黄白色の縦帯がある。終齢幼虫は黄緑色で、体表に短い鋼毛がある。サトウキビやイネ科の牧草・雑草などを摂食し、多発すると葉は中肋を残して食害される。
発生は年一化性。卵・幼虫は4月から6月頃に、成虫は6月から8月頃にかけて出現。卵期に干ばつが続くと多発しやすい。
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
(1)イナゴ類の発生が多くみられるほ場では、別表を参考に防除に努める。農薬散布する際は、ラベルを十分に確認し、農薬使用基準を遵守する。また、近隣作物へのドリフト(飛散)を防ぐよう十分に注意する。なお、散布はイナゴ類の活動の鈍い早朝に実施すると効果的。
(2)次年度に行う対策として、ほ場周辺のイネ科雑草はイナゴ類の発生源となるため、雑草の除去や耕耘に努める。
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