年平均成長率22.8%で成長見込み 農業用ロボット市場2020年5月12日
グローバルインフォメーションは、市場調査レポート「農業用ロボットの世界市場予測 2025年:UAV・搾乳ロボット・無人トラクター・自動収穫システム」 (MarketsandMarkets) を発売した。
農業用ロボット市場のCAGRは22.8%で成長と予測
農業用ロボットの市場は2020年の74億ドルから2025年には206億ドルに達し、年平均成長率(CAGR)22.8%で成長すると予測されている。労働者数の減少、人口の増加、既存の農地に要求される高い生産性などが、成長を後押し。既存の農業技術の成熟と新しい農業技術の導入は、長期的には市場の機会となることが期待されている。
◎無人航空機、ドローン分野が最大のシェア
農業用ロボットの市場では、UAVまたはドローン分野が最大のシェアを占めると推定。同分野の成長は、UAVやドローンが農業用ロボットとして安価である上、様々な規模の農場で使え、中でも50ヘクタール以下の畑でも使えるという特徴による。ここ数年、土壌および作物のフィールド分析と家畜管理に無人航空機やドローンどが使われており、DJIのドローン「AGRAS T16」などの堅牢なモデルは、農薬散布にも使用されている。UAVやドローンは応用範囲が広いことから、農家や商業生産者による利用が増えている。
◎サービス分野は最も高いCAGRで成長
農業ロボット市場のサービス分野は、2019年から2024年まで、最高のCAGRで成長すると予測。無人トラクター、フルーツ収穫機、除草ロボットなどの農業用機器の高コスト化により、企業はリースモデルを採用。農家がロボット機器の実地テストを行い、要件に合っているかどうかを判断できるようにしている。また、投資収益率(ROI)の計算や初期設定のアドバイスなどのサービスも、農業用ロボットの世界的な普及に重要な要素になると予想されている。
◎屋外農機分野のシェアが拡大
屋外で使われる農機具の種類と数は、屋内に比べて多くなる。屋外では、UAVやドローン、GPSを搭載した自律型トラクターなどが使用されている。一方、搾乳ロボット、植物ハンドリングロボット、果実収穫ロボットなどの屋内用ロボットは、屋外に比べてシェアが少なくなる。そのため、開発されている農業用ロボットのほとんどは、屋外での農業利用を目的としている。
◎畑作物分野は高いCAGRで成長
農業用ロボット市場のうち畑作物分野は、高いCAGRで成長すると予測。自動操縦システムと自律型ロボットの普及が、市場成長に貢献すると予測されている。ドローン測量のほとんどは、農産物の大部分を占めるトウモロコシとサトウキビ畑に焦点を当てている。また、自動収穫機は、主に畑作物に使用されている。
◎南北アメリカは、最大のシェアを占める
南北アメリカは、自動化された農機具や関連ソフトウェアの浸透が進んでいるため、市場の最大のシェアを占めると予測。入国審査の厳しさとそれに伴う労働力不足を背景として、農業の自動化を選ぶ農家の数は増加し続けている。フロリダ州とカリフォルニア州では、リンゴ、イチゴ、ブドウ、その他の作物を収穫するためのロボット収穫車が開発されており、労働集約的な作業を自動化している。現在、多くの大手農業企業が、ハーベストCROOのようなロボットスタートアップ企業の戦略的投資家となっている。カナダやメキシコなどの国々も、農業用ロボットの導入に前向きな姿勢を示すと予想されている。
重要な記事
最新の記事
-
【解題】基本法改正は食料安保をめぐる現場での課題にどう応えようとしているのか 谷口信和東大名誉教授2024年4月23日
-
第18回全農学生「酪農の夢」コンクール「学校賞」新設 作品募集中2024年4月23日
-
元卓球日本代表・石川佳純が全国を巡る卓球教室 大分で開催 JA全農2024年4月23日
-
運営9年目・稼働率約9割 地域に喜ばれる貸出農園事業を展開 JAマインズ2024年4月23日
-
量販店等に終売通告を行う白米卸も【熊野孝文・米マーケット情報】2024年4月23日
-
【JA人事】JAむかわ(北海道)長門宏市組合長を再任(4月10日)2024年4月23日
-
【JA人事】JAとうや湖(北海道)高井一英組合長を再任(4月12日)2024年4月23日
-
農繁期の人材確保へ「いわて農業未来プロジェクト」支援開始 タイミー2024年4月23日
-
栃木県那須塩原市 道の駅「明治の森・黒磯」リニューアルオープン2024年4月23日
-
いちご生産量日本一 栃木県真岡市のPR動画「もおかのいちご物語」公開2024年4月23日
-
「夏のさつまいも博2024」さいたまスーパーアリーナで7月4日から開催2024年4月23日
-
知財功労賞「経済産業大臣表彰」を受賞 ブランド戦略とユニークな登録商標の活用が評価 サタケ2024年4月23日
-
令和5年冷凍食品の生産・消費調査 出荷額は7799億円で過去最高 日本冷凍食品協会2024年4月23日
-
農業を志す学生450人が来場「食品・農業就活サミット」開催 シンクロ・フード2024年4月23日
-
全国道の駅公式オンラインショッピングサイト「道の駅マルシェ」オープン2024年4月23日
-
千葉県市原市「第42回 市原市園芸まつり」開催2024年4月23日
-
食や農業の未来に「あったらいいな」を募集「未来エッセイ2101」AFJ2024年4月23日
-
その場で当たりが分かる「甘果にんじん」春キャンペーン開催 ファーマインド2024年4月23日
-
シードル生産者が大阪に集結「Osaka Cider Festival大阪林檎酒祭り」開催2024年4月23日
-
サラダクラブ産地表彰式 第8回「Grower of Salad Club 2024」開催2024年4月23日