JAが地域ぐるみを主導 環境負荷低減モデル地区53区域に 農水省2025年1月9日
農林水産省は、地域ぐるみで環境負荷低減に取り組むモデル地区が今年度は新たに24区域で設定され、累計53区域となったと発表した(2024年12月27日)。24年度までに50地区創出する目標を達成した。モデル地区のなかにはJAが主導する事例も少なくない。
モデル地区(特定区域)はみどりの食料システム法に基づき、地域ぐるみで環境負荷低減に取り組むことが都道府県と市町村の基本計画に位置づけられた地区。2024年12月時点で24道県53区域がモデル地区となっている。
取り組みは▽有機農業、▽温室効果ガス排出削減、▽先端技術の活用の3つ。
JAやさと
茨城県石岡市の柿岡地区、小幡地区などは有機農業に取り組むモデル地区。JAやさと有機栽培部会が中心となって学校給食への食材提供の推進や、新規就農者支援施設「朝日里山ファーム」の運営で新たな有機農業者を増やす取り組みも行っている。
JA常陸
同県の常陸大宮市の三美地域、鷹巣地域は2023年にオーガニックビレッジ宣言を行い、学校給食での有機農産物使用に向けて栽培品目の拡大に取り組んでいる。JA常陸の出資法人、JA常陸アグリサポートが露地野菜と水稲を7.7ha栽培している。鷹巣地域の水稲16haは全国で初めて有機農業を促進するための栽培管理に関する協定が締結されている。
JA佐渡
新潟県佐渡市は水稲栽培面積の約9割が特別栽培となっているが、有機農業へのステップアップをめざす。JAの栽培部会であるJA佐渡自然栽培研究会が、水稲の自然栽培(無農薬・本田無化学肥料)や無農薬無化学肥料栽培などに取り組み、研修会の開催などで普及拡大を図っている。
JA松任
石川県白山市の松任地区は先端技術に取り組むモデル地区。スマート技術など先端技術の活用で作業の効率化と環境負荷軽減の両立、担い手の育成などを図っている。JA松任スマート農業研究会が中心となって自動操舵システムを活用した畜産たい肥の施用などで化学肥料の使用量の削減に取り組んでいる。栽培された農産物を学校給食に提供し食育活動にもつなげていく。
JA白山
白山市の鶴来地区は有機農業に取り組む。JA白山有機米栽培プロジェクトが中心となり、生産者、JA、市民団体が一体となりクリーンな栽培体系の確立や食育に取り組む。JA直売所では有機栽培米の販売スペースを設け、消費者への環境保全型農業への理解促進を図っている。
JA兵庫六甲
兵庫県神戸市では里山地域を守るため条例で指定された「人と自然との共生ゾーン」を先端技術を活用するモデル地区と設定した。市内の家畜糞尿由来のたい肥や、下水汚泥からの回収リンを配合した肥料など先進的な技術で地域資源循環型農業を推進している。JA兵庫六甲こうべ旬菜部会は、こうした生産資材を活用して環境に配慮した農業に取り組み、18品目の新鮮な野菜を販売しているほか、学校給食にも提供している。
JAたじま
兵庫県豊岡市はJAたじまが「コウノトリ育む農法」の普及を図っている。無農薬栽培には252人が取り組み、栽培面積は225haとなっている。
JA東とくしま
徳島県の小松島市と阿南市那賀川町、羽ノ浦町では有機農業のモデル地区として設定され、さらに有機農業の団地化に取り組むJA東とくしま特別栽培米生産者部会(45人、37.6ha)の特定計画(特定環境負荷低減事業活動実施計画)を認定した。小松島では昨年12月にモデル地区を市全域に拡大した。地区拡大にともない特定計画の認定取得者の増加をめざす。
モデル地区に対して農水省は国庫補助事業の採択時の優先採択など優遇措置を講じている。農水省は今後もモデル地区の創出と環境負荷低減の取り組みの横展開を推進していくとしている。
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