【特殊報】キュウリ黒点根腐病 県内で初めて確認 高知県2025年12月26日
高知県病害虫防除所は、キュウリ黒点根腐病の発生を県内で初めて確認。これを受けて、12月26日に令和7年度病害虫発生予察特殊報第3号を発表した。
図1:キュウリ黒点根腐病の被害株(提供:高知県病害虫防除所)
高知県病害虫防除所によると、10月に高知県中央部のハウスキュウリ圃場で地上部が萎凋する症状が発生した(図1)。高知県農業技術センターにおいて、キュウリ(カボチャ台木)の根部を観察したところ、根の褐変と表面に多数の小黒点の形成(図2、3)と、子のう胞子を多数確認(図4)。キュウリの症状や子のう胞子の形態的特徴から、キュウリ黒点根腐病であることが判明した。
左から、図2:被害株の根部の症状、図3:根上に形成された子のう殻(提供:高知県病害虫防除所)
図4:子のう殻から放出された子のう胞子(提供:高知県病害虫防除所)
キュウリ(カボチャ台木)黒点根腐病は、2011年に滋賀県、2014年に岡山県で発生が確認されている。なお、自根キュウリでは、2006年に岩手県で確認されている。高知県では、キュウリ(カボチャ台木)黒点根腐病は初めて確認。
病徴としては、収穫期頃から地上部に萎凋症状がみられ始め、発病初期には晴天の日中に萎凋し、朝夕や曇雨天には回復。これを繰り返した後、急激に枯れ上がる。根は、初めに細根が腐敗脱落し、残った根は飴色に腐敗する。
症状が進むと根上に直径0.3mm程度の小黒点(子のう殻)が形成される。この小黒点は、根端部に観察されることが多く、診断に際しては株元から半径30cm程度の範囲の根を用いることが望ましい。
同所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
(1)12月23日現在、キュウリ黒点根腐病に対して登録のある農薬はないため、発病株は抜き取り、ほ場外での埋却等の処分を行う。残根はできるだけほ場に残らないよう丁寧に処理する。
(2)同病が発生したほ場の耕起、整地に使用した管理作業機は、そのまま無病ほ場に使用すると付着した土壌によって汚染される恐れがあるため、作業機に付着した土壌は丁寧に洗い落す。
(3)発生ほ場では連作を避け、ウリ科植物以外の作物を栽培する。
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