稲城市での里山活動が評価「Tokyo-NbSアクションアワード」優秀賞 パルシステム東京2026年2月10日
生活協同組合パルシステム東京は1月27日、新宿区のパークタワーホールで「第2回Tokyo-NbSアクションアワード~自然とともに、未来をつくる~」中小規模法人部門優秀賞の表彰を受けた。「いなぎめぐみの里山」(東京都稲城市)を拠点とする自然体験活動による地域コミュニティ形成と多様な主体による里山維持管理の継続的活動が評価された。
表彰式で栗岡副知事(左) から記念品を受け取る西村理事長
Tokyo-NbSアクションアワードは、東京都が2024年度に創設した表彰。2023年4月に改訂した「東京都生物多様性地域戦略」に基づき、自然が有する機能を持続的に利用し、幅広く社会的課題の解決につなげる活動(Nature-based Solutions,NbS)を先駆的に実践する事業者などを表彰している。第2回のアワードには52団体が応募し、4団体の受賞が決まった。
パルシステム東京は稲城市に約2.5haの里山を保有し、管理業務を委託する株式会社nuucotoとともに自然体験活動や保全活動をしている。利用者と役職員はじめ、地域住民も参加する活動が評価され、中小規模法人部門で優秀賞を受賞した。
表彰式では西村理事長が、東京都の栗岡祥一副知事から記念品を受け取った。栗岡副知事は「住民や専門家も交えた地域活性化と里山保全への貢献など、社会課題に挑むさまざまな活動が前進し嬉しく思います」と活動を講評。西村理事長は「里山の維持管理は困難も伴いますが、今後も受賞を励みに利用者や地域住民、多様な組織との協同を通じて、自然と共に歩む未来を築いていきたい」と話した。
管理団体とともに毎年約3千人と交流
「いなぎめぐみの里山」は2004年、宅地開発が進む稲城市で30年以上放置され、ササが生い茂っていた山林を借り受け開設。農業や竹林整備体験ができる交流の場として敷地内を整備し、交流スペースを設けた。
2017年にパルシステム東京が土地を取得し、翌年に稲城市から自然環境保全地域として指定。2023年には、立ち上げから18年里山の管理をしてきたNPO法人いなぎ里山グリーンワークから、株式会社nuucotoが業務を引き継いだ。
稲城市でハンドメイドマルシェなどを展開していた同社は、人×モノ×食×クラフトの新しいステージとして、新たにパルシステム東京と業務提携を結び、里山での活動を開始。小屋やトイレの建て替えから始め、新たな視点で多様なイベントを企画し、一般向けの里山開放デーを設けるなど里山の価値をより多くの人たちに広めてきた。
2024年度は68回のイベントを開催し、生き物調査や間伐した竹の工作、畑の収穫体験などに2476人が参加。里山で収穫した野菜を使ってピザ窯で調理するなど、利用者をはじめ地域住民の交流の場として親しまれている。
収穫した野菜でピザ作り
タスク設置し描く里山のありたい姿
新体制となった2023年、里山内の孟宗竹の侵出や広葉樹の枯死など環境面の課題を検討する森づくり計画策定タスクが発足した。パルシステム東京と株式会社nuucotoに加え、認定NPO法人JUON (樹恩)NETWORKや研究者などと連携し、里山整備やモニタリングを進めてきた。
タスクでの協議を重ね、地形の特徴毎にゾーン分けした地図を作り、里山のありたい姿に向けた期間毎の作業計画を組み立てた。埋土種子からの広葉樹再生など、将来に向けた道しるべとなっている。また、将来の担い手育成も視野に入れ、株式会社nuucotoを中心に職員や利用者、近隣住民による森林整備ボランティアとともに、孟宗竹が生い茂り枯れ落ちた広葉樹の再生を目指し整備活動を継続している。
新卒者研修や職員有志、利用者などによる里山と竹林整備
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