バイオマス発電使った大型植物工場行き詰まり 株式会社サラが民事再生 膨れるコスト、資金調達に課題2025年12月26日
パプリカ、ミニトマト、リーフレタスなどの野菜を自社で発電した再生可能エネルギーを使って栽培してきた株式会社サラ(資本金5億2780万円、岡山県笠岡市)は12月12日、東京地裁に民事再生手続開始の申し立てを行い、22日、再生手続開始決定がなされた。高温障害や資材費高騰で、高市政権の推す「植物工場」の経営は難易度を増している。

写真はイメージです
リーフレタス、ミニトマト、パプリカを生産
サラは2016年に設立された施設園芸(野菜栽培)と木質バイオマス発電の事業者である。同社は「世界最先端の園芸テクノロジーと再生可能エネルギーを活用して、安心して食べられる美味しい野菜を、一年を通して安定的にお届けすること」をフィロソフィ―に掲げており、従業員は231人(2025年4月1日)だ。
帝国データバンクによると、笠岡市の干潟に11.2haの菜園「サラフォーム笠岡」でリーフレタス、ミニトマト、パプリカの生産と出荷も開始した。隣接するバイオマス発電所で発電した電気を使用、2023年12月期には売上高は約43億円にのぼった。
農業用水の水質悪化も影響か
しかし、菜園事業は新型コロナ感染症による人手不足や猛暑等で売上高が計画に達せず、発電事業も燃料価格高騰や資金繰りから原料購入を抑えたことで発電量も計画を下回った。帝国データバンクによると、自社栽培で利用する農業用水の水質悪化からトマトやパプリカの生産状況に影響が生じたほか、夏季の猛暑による受粉環境の悪化もあって野菜の生産量が落ち込んだとしている。
私的整理を断念、スポンサー探して民事再生
同社は、菜園・発電事業の建設、設置資金を銀行借り入れによっていたが、赤字が続いて返済が進まず、2024年12月31日時点で44億6354万6000円の債務超過に陥った。私的整理で債務整理を進めようとスポンサーを探し、事業の譲り受けを希望する先は複数あったが条件面で折り合えず、民事再生手続きを選択するに至った。
負債総額は157億円で、うち金融債務は153億円(2025年10月末日現在)。法人による大規模施設園芸の運営は初期費用が巨額な反面、収量安定や販路開拓次第では初年度から黒字化するとは限らず、銀行借り入れ依存の危うさが改めて突き付けられた。同社は「早急にスポンサーを選定し、スポンサーからの支援を前提とした再生計画案を策定する予定」としている。
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