米価高騰でも購入「堅調」 2025年 節約志向で安い米にシフト2026年2月10日
2025年は米価が高騰したが、2人以上世帯の1世帯当たり米の購入量は前年より少し増えていたことが総務省家計調査でわかった。購入金額も急増し「パン」を逆転したが、価格上昇率ほど支出額が伸びなかったため、実質増減率は▲6.1%となった。ここからは、これまで買っていた銘柄米から、備蓄米(ブレンド米)など「より安い米」に代えることで量を確保しつつ倹約を図る家計の苦心も垣間見える。
出所:総務省家計調査から作成
2025年も米の購入量は増加
総務省は1月6日、2025年の家計調査の結果を公表した(12月は速報値)。
家計収支編で、2人以上の世帯の2020年から25年までの「米」の平均価格と購入数量の推移をみた。米価格は2022年は精米1kg当たり約345円だったが、23年は約360円と少し回復し、夏にはスーパーの棚から米が消えた24年は約452円、25年はさらに上がって約697円となった。その間、1世帯当たり「購入数量」は23年が前年よりやや減って56.65kgだったが、24年は60.20kg、25年は61.31kgに増えた(グラフ参照)。
他方、購入金額は2022年の1万9825円がこの6年間の底で、23年は2万397円、24年は2万7196円、25年は4万2739円に達し、「パン」の購入額(3万4244円)を抜いた。ただ、価格上昇の影響を除いた「実質増減率」は▲6.1%とマイナスになっていた。
米からパンへのシフトみられず
総務省統計局調査部消費統計課によると、実質増減率は「その品目の購入が減った場合」だけでなく、「価格上昇率を購入額増加率が下回る場合」にもマイナスとなる。2025年の米消費の実質増加率のマイナスは「高い銘柄米からより安い米にシフトしたことも考えられる」という。
パンは2024年と25年とで価格はほぼ変わらないが、購入数量は約42.7kgから41.8kgにやや減った。総務省家計調査からは「高い米からパンへのシフト」は確認できない。
「消費減」示唆する調査や発言も
他方、公益社団法人米穀安定供給確保支援機構(米穀機構)の調査では、1人1ヵ月当たりの精米消費量は2025年12月まで10ヵ月連続で、前年同月と比べマイナスとなっている。12月の前年同月比のマイナスは全体で▲6.3%、家庭内で▲9.1%だった。昨年の出来秋以降「新米」の動きは鈍く、「米価高騰で買い控えが起きている」とみる取引関係者は多い。
なお、米穀機構の消費動向調査では、スーパーなどで買った米を家庭で炊いて食べる「家庭内」のほか「外食」「中食」も「米の消費」に含まれるが、総務省家計調査の「米の購入」は米穀機構調査でいう「家庭内」に限られる。
2月6日付記事の訂正
2月6日付JAcomで、「5kg4000円台で『買い控え』 2025年の『米』購入、額は過去最高だが実質6.1%減 物価高で生活防衛」という見出しの記事のリードで「2025年は、1世帯当たりの米の購入額がパンを超えたが、購入量は減少に転じ▲6.1%だった」と書きましたが、「購入量が減少」は誤りで、前記のとおり「米の購入量」は増えていました。総務省公表資料の確認不足によるもので、訂正します。
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