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組合員参加の改革を 営農経済事業で方策探る JA担う人材育成も 2015年10月28日

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人づくり研究会

 JA改革が焦点になっている中で、組合員のJA運営参加と意思反映をどのように進めるかー。このテーマで、全国のJA常勤役員らで構成する「JA人づくり研究会」(代表=今村奈良臣・東京大学名誉教授)は、10月16日、第24回研究会を東京・大手町のJAビルで開き、JAの取り組み報告をもとに意見交換した。各JAとも、それぞれ地域の実情に即して営農経済事業改革に取り組んでおり、そのために必要な人材の育成を重要な課題として挙げた。

◆〝個〟を尊重して

JA改革と組合員参加で意見交換する「人づくり研究会」 研究会では岐阜県のJAひだ、広島県のJA三次、それに群馬県のJA甘楽富岡の3JAが事例発表した。
 JAひだの管内について駒屋廣行組合長は「冬は寒く、平地が少なく、農業としては条件不利地」と位置付ける。そのなかで、自然環境に合せたトマトやホウレンソウ、シイタケ、飛騨牛などのブランド産品を中核とした産地を育ててきた。
 しかし広域であるため、集出荷の物流効率化、販路の拡大など、営農経済事業改革を進める必要があったという。
 同JAは、「飛騨全域が運命共同体」と考え、JAは管内3市1村、農業委員会、それにJAの生産組織連絡協議会など、あらゆる農業関連機関や組織を糾合した飛騨地域再生協議会を組織。これはオール飛騨の地域おこしで、その中心にJAひだが存在する。
 この協議会では、①経営所得(生産調整・経営安定)、②人・農地(担い手・新規就農者対策)、③売れる米づくりの3つのプロジェクトを設けた。
 駒屋組合長は、昨今の若い担い手の意識の変化を感じている。「グループよりも〝個〟を重視し、リスクを負ってでも販路拡大しようという若い生産者が出てきた。JAの強みである生産者組織の活動にも影響がある」として、〝個〟を尊重しながら、組織活動に参加してもらう努力が必要なことを強調。
 その対策としてJAと農家の橋渡しに担い手専任担当者を配置し、担い手農家や新規就農者への情報提供・相談活動を強めている。


◆「基本方針」を策定

 JA三次は、新田靖副組合長が組合員の育成で報告。同JAは平成25年に「活力ある人づくり基本方針」を策定した。JAの経営理念やビジョンに基づいた高度で専門的な能力で職務を遂行できる「優れた人材の育成」が目的。
 それに沿って、①組合員・利用者の視点に立ち、信頼と期待に応えうる職員、②常に情熱をもって行動し、自ら人間的成長のできる職員、③経営理念を共有し、創造性豊かに実践する職員ーの3つのあるべき職員像を示した。
 一方で組合員教育の必要性も痛感。高齢化による組合員の減少に対して、組合員拡大運動を実施し、正・准組合員合せて3か年で5000人余り増やしたが、農協運動の理念を正しく理解していない職員のお願い推進になった。「職員を初め組合員教育が今後の課題」だという。
 また若年層の加盟も多かったが、加入者に対するメリットやサービスが具体化できないという問題も生じた。現在Aコープだけの利用ポイントがあるが、総合ポイントとの一体化、さらに教育・生活文化活動の充実、情報発信、組合員との質的な関係強化の必要性があるという。
 同JAは集落営農法人による生産組織化を支援している。そのための担い手確保が課題で、専任部署の営農支援課がそれを担っている。現在33の法人を50まで増やし、半分の水田をカバーする方針だが、そのため今後、コンサルティング機能の発揮、経理受託支援、法人間での労働力交換などで支援を強める。
 またJA直営型農業法人を設立し、農業経営を目指す人材、あるいは多様な担い手を育てる計画がある。同副組合長は「2年間の研修で、直売所向けの野菜を中心に1000万円売り上げる経営を育てたい」と、特に担い手不在地域での就農に期待する。


◆組合員主体で運営

 人づくり研究会の黒澤賢治副代表は、理事でもあるJA甘楽富岡の営農経済事業改革で報告。同JAは組合員および組合員組織の自主的な参加による営農経済事業を追求し、コスト軽減を実現している。
 管内の大半は中山間地域で多様な作目がある。このため、①販売事業を単なる集出荷業務から本格的なマーケティングに転換し、多様な組合員の特性を生かした事業へ転換、②単品大量生産から多品目計画生産への生産構造改革、③営農購買事業は単なる「JAグループの小売代理店機能」にとどまらず「組合員の仕入れ代行業務」に事業転換ーなど、特徴ある事業を展開している。
 その裏付けになっているのは、JA支所単位での営農座談会(年4回開催)や組合員の意向調査などだ。販売、購買、加工、利用、直販の各事業にいくつもの運営委員会があり、事業上のあらゆる問題を協議する。
 黒澤副代表は「20余年にわたる事業改革・収支構造改革を、協同活動をベースに実践してきて、やらされる側とやる側の分離が解消しつつあり、やる側の倫理に立っていただけるようになった」という。また、JA甘楽富岡では営農担当部署が11あり、一部署に3年いると結果的には定年まで営農を担当することになり、そういう人材が地域コミュニティーのシステムづくりをしていることが報告された。
 またJAの営農経済事業は組合員負託の基本事業であり、同時に地域社会(コミュニティ)と共にある。「このことを再認識しつつ、次代を担う人材の育成を怠らないJAでありたい」と、JA職員、地域を担う組合員の人材育成の必要性を強調した。
 ディスカッションでは職員の育成で、40、50歳代の職員の活性化、女性の営農指導員の採用、職員の自己申告の導入などが話題になった。この中で「最近は営農指導員を希望する新採用職員が多い」、「30,40歳代は最後に変われる大事な世代。厳しい仕事を与えて育てるべき」などの報告、意見があった。
 写真=JA改革と組合員参加で意見交換する「人づくり研究会」

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