遺伝子組み換えでイネの耐病性強める技術開発 生物研2015年3月13日
農業生物資源研究所(生物研)は、このほど、遺伝子組み換えによって、イネの複数の病気に対して強くする技術を開発した。コストの高い農薬を使えない開発途上国などの米の安定生産に応用できる。
この遺伝子は、病害抵抗性の発揮に必要なWRKY45(ワ―キー45)遺伝子で、組み換えによって、イネの生育や収量に影響しない適切な強さで働かせることに成功した。この遺伝子は外部の刺激に敏感で、イネの生育が悪くなるという問題があった。
試験では、この遺伝子を適切に働かせることで、普通のイネと同等の生育で、4種のいもち病菌系統や海外由来のものを含む6種の白葉枯病菌系統に対して顕著な抵抗性を持たせることが可能になった。
この技術は小麦など、類似の塩基配列をもつ他の穀類にも応用できると考えられている。世界の主要農作物の安定生産に貢献できるものど、同研究所では期待している。
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