組み換えカイコの判別が簡単に 生物研2014年8月27日
遺伝子の働きを強力にする制御部位発見
カイコの卵で遺伝子を強く働かせるプロモーターを農業生物資源研究所(生物研)が発見した。このプロモーターはマーカー遺伝子を強力に働かせるため、卵の段階で目的とするカイコを簡単に判別できるようになり、選抜作業が飛躍的に向上する。8月25日発表した。
(※本文中の写真等はすべて生物研の公表資料より。)
カイコはタンパク質の生産能力が高く、医療用の検査薬などに使われる有用タンパク質を生産する遺伝子組み換えカイコを利用した有用物質生産の事業化も行われている。
しかし、目的の遺伝子を組み込んだ組み換えカイコができる確率は数百分の1で、生育後に選抜するのでは効率が悪く、卵の段階で選抜できる技術の開発が望まれていた。
卵の段階の選抜は、マーカー遺伝子の働きをみて行うが、発見したプロモーターは、この遺伝子を強力に働かせる。
このプロモーターを利用すると、マーカー遺伝子の働きを容易に確認できるため、卵の段階で目的とするカイコを簡単に判別できる。卵だけでなく、その組織でも同様に強く働くため、さまざまな遺伝子の機能をこれまでより容易に調べることが可能になり、有用物質生産の効率化や害虫制御剤の開発などにつながる。

(写真)
卵の段階で目的とするカイコを容易に判別できるように
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