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農薬:防除学習帖

みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(67)【防除学習帖】第306回2025年7月12日

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 令和3年5月に公表され、農業界に衝撃を与えた「みどりの食料システム戦略」。防除学習帖では、そこに示された減化学農薬に関するKPIをただ単にクリアするのではなく、できるだけ作物の収量・品質を落とさない防除を実現した上でKPIをクリアできる方法を探っているが、そのことを実現するのに必要なツールなり技術を確立するには、やはりIPM防除の有効活用が重要だ。そこで、防除学習帖では、IPM防除資材・技術をどのように活用すれば防除効果を落とさずに化学農薬のリスク換算量を減らすことができるのか探っている。

 みどり戦略対策に向けたIPM防除でも、必要な場面では化学的防除を使用し、化学的防除法以外の防除法を偏りなく組み合わせて防除効果の最大化を狙うのだが、農薬のリスク換算量を減らせる有効成分や使用方法を選択できるようにするためには、農薬の有効成分ごとにその作用点、特性、リスク係数、防除できる病害虫草等を整理すると、より効率良く防除できてリスク換算量を減らすことができる道が探れると考えている。そのため、有効成分の作用機構ごとに分類し、RACコードの順番に整理を試みている。現在FRACコード表日本版(2023年8月)に基づいて整理し紹介しているが、整理の都合上、FRACコード表と項目の並びや内容の表記方法が若干異なることをご容赦願いたい。

28.SBIクラスⅣ剤

 (1)作用機構:[G]細胞膜のステロール生合成

 (2)作用点: ステロール生合成のスクワレンエポキシターゼ

 (3)グループ名:SBIクラスⅣ剤・グループコード:[18]

 (4)殺菌剤の耐性リスク:低

 (5)耐性菌の発生状況:無し

 (6)化学グループ名/有効成分名(農薬名):
   SBIクラスⅣ剤には、現在のところ、化学グループ名チオカーバメートのピリブチカルブのみである。このピリブチカルブは、1989年に水田用除草剤として開発されて以降、主に除草剤として使用されてきた。除草剤登録後、病原糸状菌にも効果があることが見出され1991年に芝用殺菌剤としても登録を取得し使用されるようになった。
       [1]チオカーバメート/ピリブチカルブ(エイゲン)

 (7)グループの特性:
卵菌類を除いた多くの糸状菌は、病原菌の細胞内でエルゴステロールまたは類縁のステロール類を合成し、そのステロール類は、細胞膜の強度を保ったり、物質透過性や各種の膜酵素の機能を発揮する際に重要な働きをする。このグループ[18]SBIクラスⅣ剤は、このステロール類の生合成系の過程で生じるスクワレンを酸化する際に必要な酵素であるスクワレンエポキシターゼの働きを阻害し、ステロー類の生合成を阻害する。その結果、病原菌の細胞膜が十分な強度を保てなくなったりして、正常な生育ができなくなって死滅する。発芽管の伸長と菌糸生育を強く阻害し、根、葉、茎から吸収移行するため、治療効果も併せ持っている。
本グループの発売以来数十年の間、耐性菌は発生しておらず、耐性菌の発生リスクは低いと考えられている。

 (8)リスク換算係数とリスク換算量削減の考え方:
     この化学グループに属する有効成分はであるピリブチカルブのリスク換算係数は1で基準年出荷量に基づくリスク換算量は12.5トンであるが、これは大部分が除草剤としての使用量と考えられ、殺菌剤としての使用量は少ないと考えられる。
     このことから、殺菌剤との使用については削減を意識せず、削減については除草剤としの使用を考えるようにした方が得策である。

 (9)SBIクラスⅣ剤の農薬登録がある主要病原菌一覧
    SBIクラスⅣ剤の農薬登録がある主要作物・病害名・病原菌別有効成分の一覧を次表に示した。他のDMI殺菌剤との表記に合わせるため、対象病害に登録のある有効成分を表記した。実際の使用前には必ず農薬ラベルにて登録内容(使用方法等)を確認して正しく使用してほしい。

SBIクラスⅣ剤の農薬登録がある主要病原菌一覧

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