従業員の生活習慣病の予防へ 「NARO Style弁当」導入 島津製作所2019年12月11日
島津製作所は、農研機構(NARO)が開発した食物繊維、ポリフェノールなど機能性成分を多く含む農産物を使った「NARO Style弁当」を民間企業として全国で初めて導入した。機能性弁当の提供により、従業員のヘルスリテラシー向上と生活習慣病の予防を図る。
従業員向けに提供された実際の「NARO Style弁当」。
健康維持に役立つ様々な食材を日替わりで盛り込んでいる
島津製作所と農研機構は、8月に島津製作所内の「ヘルスケアR&Dセンター」内に「食品機能性解析共同研究ラボ」を設置した。これを機に同社は8~9月には京都本社内で従業員向けに「NARO Style弁当」を販売。さらに、9月30日~12月20日まで従業員15人を対象に平日昼間の12週間にわたって「NARO Style弁当」を継続して食べる「12週間チャレンジ」を展開している。
すでに農研機構で行った「12週間チャレンジ」では、内臓脂肪面積が平均9.2平方センチ減少することが報告されている。島津製作所で実施中の「12週間チャレンジ」でも中間報告で15人中3分の1の人のBMI(肥満度を示す体格指数)に効果が表れているという。
「NARO Style弁当」は、食物繊維のβ-グルカンを多く含み、内臓脂肪面積の低下作用が報告されているもち麦などが使われている。農研機構が開発したもち麦「キラリモチ」を白米に50%混ぜたご飯と、血糖上昇の抑制作用があるとされるメチル化カテキンを含有する「べにふうき緑茶」を使い、健康維持に役立つ野菜など様々な食材を日替わりで盛り込んでいる。
同社従業員向けの弁当の価格は610円~1310円で、すでに1000食以上を提供。従業員へのアンケート結果では「もち麦をよく噛むと、甘味が出て美味しい」「野菜そのものの味が良い」という声があった。
製造は、京都産野菜にこだわった飲食店などを運営するMAPPY LABO(京都市)が協力し、タキイ種苗(京都市)が育成した健康野菜「ファイトリッチ」シリーズも使われている。
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