香川県で4例目 移動制限区域内で続発-鳥インフル2020年11月13日
農林水産省は11月13日、香川県で国内4例目となる高病原性鳥インフルエンザを確認したと発表した。1例目、3例目に続き移動制限区域内での発生で、農水省によると3件続発したケースはこれまでにないという。
農場は香川県三豊市の肉用種鶏農場で約1万羽飼養している。
1例目の発生にともなって香川県は周辺農場すべてで遺伝子検査と抗体検査を実施し、この農場は8日に飼養鶏の陰性が確認されていた。
その後、12日に死亡鶏が増加したとの通報を受けた簡易検査で陽性となったことから遺伝子検査を実施、13日朝、ウイルスがH5亜型と判明し、高病原性鳥インフルエンザと確認した。
4例目の農場は1例目から北西に約2km離れているという。当該農場での殺処分など防疫措置を実施するとともに農水省は疫学調査チームを派遣した。
周辺のため池に水鳥多数
また、農水省は11月11日に確認された3例目の農場への調査結果を公表した。同農場は1例目から南東に約1.9km離れた丘陵地の中腹にあり、周辺は雑木林に囲まれている。周囲に複数のため池がありもっとも近いものは30メートルで調査時にカルガモ30羽、コガモ26羽などが確認された。
10棟の鶏舎はすべて平飼いの開放鶏舎となっている。発生鶏舎の側面は金網とその外側にロールカーテンが設置されており、日中は一部を開放するが夜間はすべて閉鎖していた。ただ、金網とロールカーテンに一部破損が見られ、調査で小型の野鳥が鶏舎に侵入した形跡が確認されたという。
この農場は1例目の発生にともなう周辺農場調査で11月6日に陰性が確認されていた。管理人よると従業員は農場専用の作業着と長靴を使用。鶏舎ごとに専用の長靴と踏み込み消毒槽を設置しているが、長靴の履き替えの際に鶏舎内外の動線が交差していたことが判明した。また鶏舎ごとの手指消毒は実施していなかった。
3例目、4例目とも1例目の発生にともなう周辺農場検査では陰性だった。農水省はその理由として、検査実施以降の感染、検査時点でウイルス量が検出感度以下だったなど可能性が考えられるというが引き続き調査していくという。
全国にリスク 飼養管理徹底を
高病原性鳥インフルエンザは野鳥から感染する可能性が高く、現在はため池が多い香川県で続発しているものの、「全国どこでも発生するリスクがある」(農水省)として飼養衛生管理の徹底を呼びかけている。なお、半径3km以内の移動制限区域の解除は防疫措置が完了してから21日後。13日の4例目の発生確認で同地域の移動制限解除は4例目の防疫措置完了から21日後となるため期間が延び、11月5日の1例目発生から1か月を超えることも考えられる。そのため農水省は移動制限のかかった地域内の養鶏生産者に経営支援も検討していく。
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