【特殊報】キュウリ退緑黄化病 県内で初めて発生を確認 三重県2026年2月13日
三重県病害虫防除所は、キュウリ退緑黄化病が県内で初めて発生を確認。これを受けて、2月12日に令和7年度病害虫発生予察特殊報第3号を発表した。
図1:キュウリ退緑黄化病感染株(提供:三重県)
三重県病害虫防除所によると、2025年12月に南勢地域で栽培されているキュウリに葉が黄化する症状及び収量減少が認められた(図1)。遺伝子解析(RT-PCR法)により検定したところ、県内では確認されていないウリ類退緑黄化ウイルス(Cucurbit chlorotic yellows virus: CCYV)によるキュウリ退緑黄化病であることが判明した。
キュウリ退緑黄化病は、日本では2004年に熊本県で初めて確認されて以降、和歌山県、愛知県、岐阜県、京都府を含む26府県で発生が確認され、特殊報が発表。同ウイルスは主にウリ類に感染し、国内ではキュウリ以外にメロン、スイカで発生報告がある。
キュウリ退緑黄化病は、クリニウイルス属のウイルスで、タバココナジラミ(図2)が感染株を吸汁することで半永続的に伝搬される。経卵伝染、種子伝染、汁液伝染、土壌伝染はしないと考えられている。
図2:タバココナジラミ成虫(提供:三重県)
発病初期は、葉に退緑小斑点が複数生じ、次第に斑点が拡大、互いに癒合しながら退緑斑の面積が不規則に拡大(図3)。さらに進展すると、葉脈部のみ緑色が残った黄化葉となる(図4)。この病害は、定植直後から収穫終了時まで被害が認められ、黄化葉の増加に伴い収量が徐々に低下すると言われている。
左から、図3:キュウリ葉の退緑斑、図4:キュウリ葉の黄化(提供:三重県)
同所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
(1)キュウリ退緑黄化病はスイカやメロン等の他のウリ類にも感染する可能性がある。キュウリだけでなく、メロン等ウリ類を栽培している場合は注意を。
(2)同ウイルスを媒介するタバココナジラミの防除を徹底すること。生き残ったタバココナジラミは、次作や他のウリ類を栽培する際に感染源になる可能性がある。
(3)ハウスの開口部(サイド、換気部など)は、目合い 0.4mm 以下の防虫ネットで被覆し、タバココナジラミのハウス内への侵入を防止する。
(4)タバココナジラミを含めたコナジラミ類が黄色粘着板に付着していないかをよく観察するようにし、付着が確認された場合は薬剤防除する。
(5)薬剤抵抗性回避のため、異なる作用機構の薬剤をローテーション散布する。
(6)発病株は直ちに抜き取り密封し、ほ場外に持ち出し適切に処分する。
(7)ほ場周辺やほ場内の雑草は、タバココナジラミの発生源となるため除草する。
(8)保毒したタバココナジラミのハウス外への移動及び次作への持ち越しを防ぐため、栽培を終了したハウスにおいては、作物の抜き取りまたは切断をした後にハウスを密閉することにより作物を完全に枯死させ、ハウス内のタバココナジラミを死滅させること。
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