乳成分を原料とする製品の市場規模 2026年に899億米ドル到達予測2021年12月13日
グローバルインフォメーションは12月7日、市場調査レポート「乳製品原料の世界市場 - 2026年までの予測:タイプ別 (タンパク質、粉乳、乳脂肪濃縮物、乳糖、ラクトース誘導体)、用途別(乳児用調製粉乳、スポーツ栄養製品、乳製品、ベーカリー・菓子類)、家畜別、形態別、地域別」(MarketsandMarkets)の販売を開始した。
同レポートは、乳成分を原料とする製品の市場規模は、2021年の636億米ドルから年平均成長率(CAGR)7.2%で成長し、2026年には899億米ドルに達すると予測。同市場の成長は、消費者がタンパク質源として乳成分を選ぶ傾向により、牽引されている。APAC(アジア太平洋)市場での健康とウェルネスに対する意識の高まりや、技術革新への継続的な投資が、近い将来、乳成分を原料とする製品の市場を押し上げることが期待される。
家畜別では、牛セグメントが今後の市場を支配
家畜別に見ると、市場は牛セグメントが最大シェアを占めると予測されており、世界的に牛の頭数が多く、生産量の多さにつながっていることによる。その他の家畜は地域性が強いため、その市場は限定されている。牛乳からの乳成分の抽出は、他の原料に比べて比較的容易で安価となる。
用途別では、2021年はベーカリー&コンフェクショナリーセグメントが最大シェアを占めた。ベーカリー&コンフェクショナリー分野では、無脂乾燥乳やスキムミルクパウダーが流動性乳の代替品として人気があり、ベーカリー製品にはその価値を高めるため、乳成分が含まれていることがパッケージに表示される。例えば、ホエイプロテインは、機能性とパフォーマンスを高める成分で、フィットネスを新しいトレンドとする若い世代の間で人気を集めている。
牽引要因:健康とウェルネスに対する意識の高まり
消費者の嗜好は、ジャンクフードやファーストフードから栄養価の高い食事へと徐々に変化している。このような健康的な食生活への移行は、高齢化社会の到来と健康問題の増加が原因となっている。そのため、栄養食品に使われるタンパク質ベースの乳成分の需要が高まっており、健康と福祉のトレンドは、乳成分を原料とする製品の消費を促進する要因となる。
消費者の健康志向の高まりにより、毎日の食事に含まれるタンパク質の需要が増加しており、これが乳製品由来のタンパク質の市場を飛躍的に拡大。2019年、国際食品情報評議会財団(IFICF)は、北米で食生活の嗜好に関する消費者調査を実施した。消費者の約48%が、タンパク質源として乳製品を毎日の食事に取り入れると回答している。
抑制要因: 植物性タンパク質などの代替品への需要の高まり
植物性飲料が乳製品の代替品として人気を集めている。乳糖不耐症や牛乳・乳製品によるアレルギーの増加、菜食主義や健康的なライフスタイルへの移行などを理由に、乳製品を使わない食生活が増加。乳製品の代替品に対する需要の高まりが、乳成分を原料とする製品の市場の成長に課題を与えている。
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