輸入小麦の売渡価格3.5%引き上げ-4月から2018年3月8日
農林水産省は3月6日、輸入小麦の政府売渡価格を4月から3.5%引き上げる価格改定を決定した。
輸入小麦の5銘柄平均売渡価格(税込)は4月から1t5万4370円に改定、前期(平成29年10月-30年3月)より3.5%引き上げられる。
売渡価格を決める輸入小麦の直近6か月間(29年9月第2週~30年3月第1週)の日本向けの小麦価格動向は、北米で高タンパク質小麦が減少するとの懸念から価格が上昇したことに加え、豪州でASW(オーストリア産スタンダード・ホワイト)の主要構成銘柄であるヌードル小麦が収穫遅れから価格が上昇したこともあって、前期の1t平均258ドルが同265ドルへの上昇した。
また、海上運賃は燃料油価格が上昇し、前期の1t平均42ドルが同46ドルへと上昇、為替も円安傾向で推移したことから、平均買付価格が前期にくらべ上昇した。
この結果、政府売渡価格も引き上げの価格改定となった。ただし、小麦粉関連製品の小売価格に占める原料小麦代金の割合は大きくなく、農林水産省によると今回の価格改定が消費者物価指数に与える影響は+0.0003%程度だという。
5銘柄のうちハード・セミハード系小麦の売渡価格(加重平均)は1t5万5440円(税込)、ソフト系小麦は同5万1980円(税込)となる。
<ハード・セミハード系小麦>
▽アメリカ産ダーク・ノーザン・スプリング(おもにパン・中華麺用)、▽カナダ産ウェスタン・レッド・スプリング(おもにパン用)、▽アメリカ産ハード・レッド・ウィンター(おもにパン・中華麺用)
<ソフト系小麦>
▽オーストラリア産スタンダード・ホワイト(おもに日本麺用)、▽アメリカン産ウェスタン・ホワイト(おもに菓子用)。
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