「平和な未来を一戦後70年を迎えて一」2015年4月28日
コープネットグループが呼びかけ
コープネット事業連合に加盟している6地域生協(コープみらい・いばらきコープ・とちぎコープ・コープぐんま・コープながの・コープにいがた)の全理事長とコープネット理事長は、4月22日に連名で、「平和な未来を―戦後70年を迎えて―」の呼びかけを発表した。
呼びかけの全文は以下の通り。
2015年、先の大戦の惨禍とヒロシマ・ナガサキの原爆投下から70年の歳月が流れました。戦争や被爆を体験した世代は年々少なくなり、今では戦争を知らない世代が大半を占め、戦争の悲惨さ、核兵器の恐ろしさといった事実が風化しつつあります。しかし、私たちは、決して過去を忘れてはなりません。
◇
日本は戦時体制下、国家権力が個人の人権を無視し、表現の自由を奪い、言論統制やマスコミ操作を行いました。国民は正しい情報を閉ざされ、戦争の正当性を信じ、反対することはできず、結果として戦争を防ぐことはできませんでした。日本は、植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に多大な損害と苦痛を与えました。また、多くの国民が想像を絶する戦禍に見舞われ、尊い命を失いました。
その反省から、日本は不戦の誓いをたて日本国憲法を制定し、平和と民主主義の国として歩み続けてきたのです。ドイツのワイツゼッカー元大統領は「過去に目を閉ざすものは、現在も見えなくなる」と演説し、戦争の責任に正面から向き合い、正しく認識することを説きました。
◇
今、世界各地で武力紛争がおきています。犠牲となり命をなくした人々の数は計り知れません。特に子どもたちは抵抗も反対もできず、犠牲になるばかりです。こうした愚かで悲しい事態を、私たちは決して受け入れることはできません。武力に武力で対抗することは負の連鎖を生むだけで、何の解決にもなりません。また、軍事的抑止力を高めれば高めるほど他国との緊張が増し、戦争へのリスクが高まります。
◇
この間、政府は「積極的平和主義」の名のもとに、特定秘密保護法の施行、武器輸出の緩和、集団的自衛権の行使一部容認を含む安全保障法制の見直しなどを急速に進めていますが、こうした一連の動きは日本が再び危険な道に足を踏み出すことになるのではないか
という懸念と不安がひろがっています。
複雑な国際情勢への対応と世界の平和への貢献のために、日本が求められていることは、憲法で謳う戦争放棄と平和主義に基づく平和外交を貫き、相互理解と信頼に基づいた未来志向の協力関係を構築することではないでしょうか。
◇
1951年、日本生活協同組合連合会は創立にあたって「平和と、より良き生活こそ生活協同組合の理想であり、この思想の貫徹こそ現段階においてわれわれに課せられた最大の使命である」と宣言しました。また、コープネットグループは理念の中で「人と自然が共生する社会と平和な未来を追求します」と掲げています。このように平和は、生協の活動の前提であり土台です。
◇
私たちは、戦後70年を迎えるにあたり、あらためて平和の尊さを認識し、二度と悲惨な戦争を起こさないことを決意します。そして、戦争の歴史を十分に学び、世界の平和のために、一人ひとりが何ができるかを真剣に考え、行動していくことを呼びかけます。
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