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2018.02.15 
画期的な殺線虫剤「ビーラム粒剤」を発売一覧へ

・バイエルクロップサイエンス

 バイエルクロップサイエンス(株)は2月9日から、新開発殺線虫剤「ビーラム粒剤」の販売を開始した。その発売を記念した記者発表会が14日、都内で行われた。

挨拶する仁木理人執行役員 発表会では線虫研究の第一人者である岩堀英晶・龍谷大学農学部教授(日本線虫学会会長)が講演を行った。線虫は地球のあらゆるところに生息し、人には無害であること。その中で植物寄生性線虫の生態と防除の課題について、一般人でも分かるように詳しく説明した。こうした企画は新剤発表ではほとんどみられないことで、バイエルのこの剤にかける強い思いが窺えた。
 開会の挨拶で仁木理人・執行役員カスタマーマーケティング本部長は、気候変動や爆発的な人口増加により、今後の世界農業はより効率的な生産拡大が必要になると同時に、日本の農業が農業競争力強化支援法の施行などにより、新しい時代に入ったと、その市場価値を重視していると述べ、新開発のビーラム粒剤は、日本農業に求められている作業効率化や生産性向上、収益の拡大に貢献できる画期的な殺線虫剤であることを強調した。

(写真)挨拶する仁木理人執行役員

 
講演する岩堀英晶教授 その後、岩堀英晶教授が講演し、植物寄生性線虫の生態と防除の課題について詳しく説明。線虫は癌の検出を簡単に見つけてくれる効能があるなど、世間一般とは異なる良いイメージが芽生えつつあるなどの面白いエピソードを紹介しながら、農業害虫としての有害線虫は世界の農業生産で、年間推定で17.1兆円の損失を与えていると、被害の多さを強調。
 わが国の状況については、ネコブセンチュウ、シストセンチュウ、ネグサレセンチュウが御三家の線虫であり、ウリ科とナス科の果菜、根菜類に多大な被害をもたらしていると報告した。
 また農薬に対する農家のニーズが安全性をより重視する傾向にあり、線虫剤でも、くん蒸剤から粒剤へ、有機リン剤から非有機リン剤へとシフトしており、それは、安全性が高く、直後に播種・定植が可能であること、また他の防除法と組み合わせやすいといったメリットがその根底にあると述べ、ビーラム粒剤の先行性を高く評価、今後は同製品を意識した後発製品が続々と登場するだろうとした。

(写真)講演する岩堀英晶教授

  

◆粒剤のトレンドを先取り

大庭マネージャー 大庭友紀・同社カスタマーマーケティング本部キャンペーンマネージメント果樹&野菜マネージャーが製品概要について次のように説明した。
 ビーラム粒剤は、新規有効成分フルオピラムを含有した従来とは異なる新規の作用機構を有する殺線虫剤であり、ネコブセンチュウ、ネグサレセンチュウ、シストセンチュウ、イモグサレセンチュウなどの幅広い線虫類に対し、優れた防除効果を発揮し、収量や品質の向上が期待できる。
 また人畜への影響が低く、土壌生物や水産動植物、その他の環境生物への影響も低い。さらに、臭気が少なく、扱いやすい点にも配慮した粒剤であり、被履やガス抜きなどの作業が不要で散布後、すぐに定植、播種が可能であることも大きな特長である。

(写真)大庭マネージャー

 
◆全面土壌混和と水溶解度が高いのが特長

新開発の殺線虫剤ビーラム粒剤 ビーラム粒剤の使用方法は「全面土壌混和」で、土壌中の線虫は10cmから20cmの間に多く分布することから、土壌から20cm程度の深さまでムラがないようにすることがポイントになる。水溶解度が低いことから、土壌中の水分や降雨の影響を受けにくく、環境条件に左右されない安定した効果が期待できる。
 全面土壌混和処理は、薬剤効果の向上と残留問題の回避、産地ブランドの維持からも重要になる。
 また、複数の作物で土壌燻製剤と併用することで、より高い付加価値をもった作物を栽培できるという。
 ビーラム粒剤の詳細は、バイエルクロップサイエンスホームページからみることができる。

(写真)新開発の殺線虫剤ビーラム粒剤

 

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