耕畜連携による農業が評価「サステナアワード2022」で「支え合い賞」受賞 秋川牧園2023年2月3日
秋川牧園(山口県山口市)は、養鶏現場で使用するエサ用の米や飼料用米を地域の生産者グループと連携してつくる飼料用米プロジェクトについて紹介する動画が、農水省主催の『サステナアワード2022 伝えたい日本の“サステナブル”』で「支え合い賞」を受賞した。
生産者のみなさんと秋川牧園
同アワードは、農林水産省が消費者庁、環境省と連携し、「みどりの食料システム戦略」の一環で「あふの環 2030プロジェクト」として実施。食と農林水産業に関わるサステナブルな取組を紹介する3分程度の動画で審査される。
秋川牧園は、地域と連携して行っている「飼料用米プロジェクト」を動画にして応募したところ、その取り組みが評価された。同プロジェクトは、秋川牧園がにわとりを育てる際に与えるエサとして利用する米・飼料用米を山口県内の23の生産者が育てていただいている取り組みで、2009年からスタートし、今年で13年目を迎えた。
この取り組みの中で、秋川牧園の養鶏で発生する鶏糞を、たい肥(肥料)にして生産者に無償で届け、鶏糞の有効活用と土壌の保全に寄与することや、生産者同士の水田の視察会の実施による、生産力の向上や連携強化につなげていることが評価された。
オンライン授賞式の様子
1月24日に東京で授賞式が行われ、当初は秋川牧園も出席する予定だったが、大雪により急遽、参加を取りやめオンラインでの表彰状の授与となった。授賞式で審査委員長で長野県立大学大学院 ソーシャル・イノベーション研究科教授の秋葉芳江氏は「飼料問題が深刻な昨今、13年も前からこのような取り組みが地域の方と共にできていることが、素晴らしい。あわせて、物質的な循環はもちろん、地域の農家同士のつながりを創造する場になっていることがよりよい取り組みと感じた」と講評した。
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