協同組合の振興 衆参両院で初の決議 国際協同組合年2025年5月28日
国会は「国際協同組合年に当たり協同組合の振興を図る決議」を可決した。
5月27日の衆議院本会議では提出者を代表して小山展弘議員(立憲民主党・無所属)が提案趣旨を説明した。
また、28日の参議院本会議では提出者を代表して川田龍平議員(立憲民主党)が提案趣旨を説明した。
衆議院本会議では賛成多数で可決。参議院本会議では賛成227、反対3で可決した。
衆参本会議で可決後、三原じゅん子内閣府特命担当大臣は「協同組合は持続可能な開発目標の実施と社会・経済開発全体に対し貢献しており、さまざまな分野において社会課題の解決に取り組まれていると承知している。今後、さらに社会課題の解決に向けた取り組みが加速するよう決議の趣旨を受け止め取り組んでまいります」と話した。
2012年の国際協同組合年では政府への働きかけも行い「協同組合憲章草案」の検討をめざしたが実現しなかった。今回は全国実行委員会が超党派の議員連盟である「協同組合振興研究議員連盟」などに働きかけ初の決議採択を実現した。
【国際協同組合年にあたり協同組合の振興を図る決議】
国際連合は2023年12月の総会において協同組合を振興し、持続可能な開発目標の実施と社会・経済開発全体に対する協同組合の貢献に対する認知を高めるため、2025年を国際協同組合年とする旨決定した。
また、政府は持続可能な開発目標(SDGs)実施方針において「協同組合をはじめ、地域の住民が共助の精神によって参加する公共的な活動を担う民間主体が各地域に山積する課題の解決に向けて自立と共生を基本とする人間らしい社会を築き地域の絆を再生し、SDGsへ貢献していくことが期待されている」と表明している。
よって政府は次の基本的考え方のもとに協同組合の振興に取り組むべきである。
1.協同組合に関する様々な施策を企画、立案し及び実施するにあたっては国際連合の「協同組合の発展のための支援的な環境づくりをめざすガイドライン2001年」及びILО(国際労働機関)の「協同組合の促進に関する勧告2002年」に留意するとともにICA(国際協同組合同盟)の「協同組合のアイデンティティに関するICA声明」(1995年)によって定められた定義、価値及び原則を尊重すること。
2.協同組合が相互扶助の精神に基づき地域社会の持続可能な発展のために活動している点を重視し、持続可能な地域社会づくりに当たっては、その有力な主体として協同組合を位置づけること。
3.現代日本の経済社会において公共部門や営利企業ではない民間非営利組織が果たし得る役割を重視し、多くの人々が組合員として民主的に管理、運営する民間非営利組織である協同組合の発展に留意すること。
右決議する。
山野徹2025国際協同組合年全国実行委員会代表(日本協同組合連携機構代表理事会長)は次のような談話を発表した。
本日、衆議院本会議において、「国際協同組合年に当たり協同組合の振興を図る決議」が採択されました。これは、国連が今年を国際協同組合年と定めたことを受け、当全国実行委員会が、協同組合振興研究議員連盟(超党派。会長:森山裕自民党幹事長)に対して行った要請を踏まえ、同議連役員、議連加入議員各位が各会派、各衆議院議員に働きかけていただいた成果です。
今年を国際協同組合年と定めた国連総会決議「社会開発における協同組合」では、「すべての加盟国が協同組合を振興し、SDGs等に対する協同組合の貢献について認知を高めるために国際協同組合年を活用することを促す」旨述べています。わが国の衆議院において、国連と同様に、政府に対し、協同組合の振興に取り組むとともに、「協同組合のアイデンティティに関するICA声明」に定められた協同組合の定義・価値および原則の尊重等を求めたことは、非常に意義深いことと考えます。
当実行委員会に参加する協同組合は、自らの使命を改めて自覚し、国連や衆議院で示された期待に応え、これまで以上に持続可能で活力ある地域社会の実現のため尽力いたします。
2025年5月27日
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