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JAの活動:米価高騰 今こそ果たす農協の役割を考える

【インタビュー】 自民党 森山裕幹事長  備蓄米水準 できるだけ早く戻す2025年7月14日

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備蓄米の放出で生産現場では今後の米価下落が懸念されている。これに対し自民党の森山裕幹事長は「備蓄米をどこかで戻しておかなければ」と話し、時期についても「できるだけ早く」と語った。2027年から水田農業の見直しのポイントなどあわせて聞いた。

自民党 森山裕幹事長自民党 森山裕幹事長

再生産できる米価大事

――昨年夏からの「令和の米騒動」の要因をどう考えますか。

米が品不足であったのかどうかは、まだよく調べてみないと分かりません。今、在庫調査をしていますから、そのうち結論が出ると思います。

ただ、令和6年産米について特徴的なことは、だいたい農業団体が米を集める割合は52%がずっと続いていましたが、50%を切ることになってしまいました。それから全集連が4%ぐらいだったんですが、ここが半分の2%になってしまった。
 その他、農家が自分の在庫として持っている、あるいは卸が持っているのが10数パーセント増えています。これが令和6年産米の特徴的なことだったと思います。

その米の流れがどうなっているのかはよく調べておかないといけない。本当に米がないのか、どこかの倉庫にあるのかということが大事だと思いますので、そこをよく調べることだと思います。 それから、ふるい下米の話もあります。ふるい下米も結構、主食用として提供されているのは、そのとおりですから、今後のデータの取り方でふるい下米がどれぐらい主食に回っているかもよく検証しておかなければいけないと思っています。

――昨年夏から秋口にかけては、政府に備蓄米を放出するよう求める声もありました。当時の坂本哲志農相は新米が出回れば落ち着くとし、その後、江藤拓農相が今年になって備蓄米の放出を決めました。これまでの一連の対応をどう見ていますか。

坂本大臣のときの判断はデータに基づいて判断をしたのだろうと思います。備蓄米は凶作のときに対応する政策ですので、凶作ではないという判断でしたから、そのときの大臣の判断が間違っていたということではないと思っています。何かのデータで判断をするわけですから。

江藤大臣になって心配したのは米(価)が高止まりになったり、あるいは品不足という状況が続くなかで輸入米が増えるという傾向にあったことです。これは日本の主食としておかしなことにつながっていきますから、しっかり対応するということをしました。

備蓄米は国家財産ですから、最低価格が決まっていて、それよりも高い落札者からお渡しするということですから、思ったよりも高く入札してくれたと思います。ただ、初めてのことですから精米がどれぐらいできるのか、倉庫から精米するところまでどう運ぶか、製品になったものをどう消費者に流通させるかなど、とまどいもあったと思います。思ったように流れませんでした。

地元の鹿児島では最初の令和6年産、5年産の備蓄米はエーコープでは(5kg)3300円以下で値付けができていました。落札した価格は分かっていますから、適正な値段だと思いました。

しかし、ほとんど利益がないと思ったので経済連の役員にこれでどう利益になるのか、と聞きましたら、主食で混乱をしているときに金もうけをするというのは農民魂に反するから我々はぎりぎりのところでやってます、という話を聞いて非常にうれしく思いました。

鹿児島の場合は種子島、屋久島も非常に適正な値段で売っていただきました。ただ、それがなかなか全国に広がっていかなかったですし、都会の大消費地にもなかなか広がっていかなかったですから、小泉進次郎大臣になって令和4年産、3年産という古古古米と言われる今まで一度も出したことのない米を出すことにしました。自民党でも農林水産省でも米を炊いて食べてみたら、ほとんど違和感がないのでこれなら大丈夫だということになり、8月までに売り切るということ、2000円以下で売っていただくという2つの条件で(販売を)お願いをしています。少しづつ米の価格も下がってきて安定をしてきたのではないかと思っています。緊急な事態にやむを得ないことをやったんだと思っています。

ただ、2000円が米の相場になってしまうと、再生産ができません。米の価格は農家のみなさんが再生産に励んでいただける価格が大事なことだと思っています。

それはどれくらいかということになりますが、令和4年の農薬や肥料の価格を前提で考えると、3000円から3500円までが生産者も消費者もご理解をいただける数字ではないかということになり、総理もそういう答弁をしてきたということだと思っています。

――備蓄米放出による米価下落への懸念が生産現場には出てきました。

備蓄米がないわけですから、備蓄米をどこかで戻していかなければいけません。大臣もそういう方向を示していますし、党としてもそれは大事なことだと思います。市場を見て判断するということだと思います。

備蓄米もできるだけ早く戻しておかなければ、怖いじゃないですか、何があるか分かりませんから。

――令和9年度からの水田政策の見直しにポイントはどう考えますか。

米は非常に大事ですが、平地の1ヘクタールで米を作るのと、その隣の2アールのところで米を作るのとで生産原価を比べますと、広いほうが3割安いんです。ですから、総理も作るだけ作ってあとは輸出すればいいと言っていますが、それはその通りなんですが、ただ、土地改良事業をしっかりやって平地においてはできるだけコストを下げる米づくりができるように、これは政治が責任を持たなければいけないと思います。それをやるということだと思います。

中山間地の所得補償大事

ただ、中山間地の棚田も非常に大事で、小さなダムがあるようなものですから、それがなくなれば国土が守れません。割とおいしい米ができるのも棚田ですが、生産コストがかかりますから、ここは所得補償なるものを入れるか、あるいは集落の維持のためにどうするかという政策をしっかり出していくということだと思います。

平地と中山間地の米政策は変えていくことは大事なことだと思っています。農業予算がそんな増えていないのも事実ですが、民主党政権のときは農業予算を減らしたんですから、われわれは農業予算をできるだけ元に戻そうと努力をしてきました。しかし、今のままで土地改良事業が急速にできるかといえば、そうじゃありません。

ですから、新しい基本法のなかでは初動5年間をしっかりやろうと5年間で2兆5000億円の事業費で土地改良事業をしっかりやる。土地改良事業も農家負担をどう軽減するか、自治体の負担をどう軽減するか、この二つの課題にしっかり取り組むというのが方向性だと思います。

それとスマート農業もしっかりしないといけません。ガット・ウルグアイ・ラウンドのときに、いろいろな施設を作ってきましたが、これが更新の時期になっていますから、そのことにもしっかり予算を使うということだと思います。輸出のためにも予算をしっかり使っていくことだと思います。

食料安保は米を守ること

国民のみなさんにご理解いただきたいのは、食料安全保障とは第一に主食を守るということです。米は連作障害がなくて、同じところに毎年作れるというのがいちばんの特徴ですから、それをしっかり生かしていくということが大事です。

――JAグループへの期待と注文は?

JAグループは協同組合ですから、協同組合としてしっかりがんばっていただいていると思っていますが、ご存知のとおり、准組合員のほうが正組合員よりも多くなりました。ただ、農村集落の人口が激減をしている地域の生活を農協が守ってくれています。人口が減ると店もなくなります。トラックに日用品を積んで集落に週2回ぐらい販売に行ってくれるとか、また、金融機関もありませんから、ATМを積んだ車で銀行代わりをしてくれるなど、収支を考えるととても採算がとれる話ではないですが、そこはやはり協同組合としてみんなで助け合っていこうという精神が生きています。協同組合が地域で協同の精神を生かしてがんばっていることは評価されてしかるべきだと私は思います。農家の方々にも、主食である米の集荷がどうあるべきかはよく考えていただきたいと思います。

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