【注意報】ネギハモグリバエ・ネギアザミウマ 県下全域で多発のおそれ 岩手県2025年6月30日
岩手県病害虫防除所は、ねぎにネギハモグリバエとネギアザミウマが県下全域で多発のおそれがあるとして、6月27日に令和7年度病害虫発生予察注意報第3号を発表した。
岩手県病害虫防除所によると、ネギハモグリバエは、6月下旬の巡回調査では発生圃場率及び被害程度「中以上」の圃場率は、いずれも平年より高かった。また、ほとんどの調査圃場の外葉でバイオタイプBによる加害が確認された。ネギアザミウマは、6月下旬の巡回調査において被害程度「中以上」の圃場率が平年より高かった。
仙台管区気象台が6月19日に発表した1か月予報では、向こう1か月の気温は平年より高い見込み。今後の多発が懸念される。
◎被害の特徴
図1:ネギハモグリバエによる舐食痕(左)と被害(提供:岩手県病害虫防除所)
【ネギハモグリバエ】
幼虫が葉肉内に潜って移動しながら食害し、葉に白いすじ状の食害痕が生じる。多発すると葉の大部分が真っ白になり、生育が著しく妨げられる(図1)。またバイオタイプBは、1葉あたり多数の幼虫が集中的に加害するため、被害が大きいと葉が白化に加え、外葉が枯死する。
図2:ネギアザミウマによる被害葉(提供:岩手県病害虫防除所)
【ネギアザミウマ】
吸汁により白いかすり状の斑紋を生じる(図2)。多発すると株全体が白っぽくなり、放置すると下位葉や中位葉が枯死する。
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
【共通事項】
(1)被害が見られる圃場では、効果のある薬剤で直ちに防除する。
(2)茎葉散布は散布ムラが生じないように畝の両側から丁寧に行う。
(3)発生源となる被害残渣や雑草等を圃場から持ち出して処分する。
【ネギハモグリバエ】
(1)多発後の防除は困難なことから、発生初期から防除する。
(2)被害が見られたら、ベネビアODやグレーシア乳剤で防除する。
【ネギアザミウマ】
(1)被害が目立つ場合、トクチオン乳剤、ベネビアOD、グレーシア乳剤、ディアナSC、ファインセーブフロアブルのいずれかの薬剤で防除する。
(2)夏どり作型では、収獲30日前頃から効果の高い剤を7~10日間隔で散布し、ねぎの品質低下を防ぐ。また秋冬どり作型では、定期的に防除を行い、密度の低下を図る。
(3)高温条件下では世代の経過が早いため25℃では1617日程度で1世代経過)、散布間隔が空かないように散布する。
(4)薬剤抵抗性の発達を防ぐため、系統の異なる薬剤でローテーション散布を行う。
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