JAの活動:ヒント&ピント ~JAの広報誌から~
総代会を分かりやすく2016年5月25日
各JAとも5月は通常総代会(総会)の時期だ。平成27年度の事業報告と28年度の事業計画を決める重要な総代会である。当然ながら、組合員に広く知ってもらうため、各JAとも広報誌で取り上げている。しかし、数字の並んだ総会資料を分かりやすく紹介するのはなかなか難しい。いくつかの広報誌から広報担当者の工夫をみる。
◆議案は簡潔に
ほとんどの広報誌が、総代会の重要性から、2、3面を使って報じている。パターンとしては、JA新潟市の「Kira Kira」=写真=のように「特集」を組んで総代会の状況を淡々と伝えて決定事項を説明し、新役員を紹介するというのがもっともオーソドックスである。
「Kira Kira」は組合長のあいさつや功労者の表彰、議案説明など、それぞれ区分けして「見出し」をつけてある。また議案の内容を要約し、結論だけを述べていて、分かりやすい。
ただ、あえて注文を付けると、メインタイトルを「通常総代会」とするだけでなく、JAのキャッチフレーズ、あるいはJA綱領などから引用して、組合員に何かを訴える内容したい。
◆グラフを活用
総代会で協議する内容だけを伝えているのがJAいわて中央の「ほっぷすてっぷJA(じゃ)んぷ」=写真=だ。やはり特集として編集しており、タイトルは「協同の力で豊かな暮らしを」。あとは27年度の事業報告(案)と28年度の事業計画(案)を、円グラフや棒グラフで説明している。
事業総利益などの数字は27年度実績と28年度計画を同じ棒グラフに同じスタイルのグラフに落とし込んでいる。また棒グラフのスタイルが同じなので、やはり年度の比較が分かりやすい。広報担当者の工夫がうかがえる。
ただ、これは総代会開催前の広報誌。次号で総代会の様子をどう報じるか。
◆資料編として
総代会で協議した事業報告の貸借対照表と損益計算書などと、事業方針の全文を掲載している広報紙もある。山梨県のJA梨北の「りほく」=写真=は、総代会の様子を簡単に触れ、後は14ページにわたり、総代会資料の報告、方針をそのまま紹介している。
数字が読める人であればJAの経営状況がよくわかる資料だが、多くの組合員にとっては、読み飛ばされるところだろう。准組合員を含めて読者と考えるなら工夫がほしい。
ただ「りほく」では、総代会特集の中に「支店運営協力会」の質疑応答の内容を詳細に紹介している。当然、JAの運営にも係ることであり、多くのJAでは総代会前の集落(地区)座談会並みに位置付けている。
◆総代の役割は
総代会に出席する総代の役割について特集を組んでいるはJAさがの「季楽里」=写真=だ。総代はJAの最高の意思決定機関で、正組合員数が2500人を超える組合は500人以上が必要で、JAさがの総代は821人。
広域・大型化する中で、組合員の代表である総代の役割はますます重要になっているが、選ばれた人はそれを正しく認識し、役目を全うしなければならない。
「季楽里」は、そのことを4ページにわたり分かりやすく説明している。「JA運営の行うのは誰?」「総代になったら何をすればいいの?」と設問もやさしい。このような特集は何度やってもよい。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(146)-改正食料・農業・農村基本法(32)-2025年6月14日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(63)【防除学習帖】第302回2025年6月14日
-
農薬の正しい使い方(36)【今さら聞けない営農情報】第302回2025年6月14日
-
群馬県の嬬恋村との国際交流(姉妹)都市ポンペイ市【イタリア通信】2025年6月14日
-
【特殊報】水稲に特定外来生物のナガエツルノゲイトウ 尾張地域のほ場で確認 愛知県2025年6月13日
-
【注意報】りんごに果樹カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 岩手県2025年6月13日
-
SBS輸入 3万t 6月27日に前倒し入札2025年6月13日
-
米の転売 備蓄米以外もすべて規制 小泉農相 23日から2025年6月13日
-
46都道府県で販売 随意契約の備蓄米2025年6月13日
-
価格釣り上げや売り惜しみ、一切ない 木徳神糧が声明 小泉農相「利益500%」発言や米流通めぐる議論受け2025年6月13日
-
担い手への農地集積 61.5% 1.1ポイント増2025年6月13日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】生産者米価2万円との差額補填制度を急ぐべき2025年6月13日
-
井関農機 国内草刈り機市場を本格拡大、電動化も推進 農機は「密播」仕様追加の乗用田植え機「RPQ5」投入2025年6月13日
-
【JA人事】JA高岡(富山県)松田博成組合長を新任(5月24日)2025年6月13日
-
【JA人事】JAけねべつ(北海道)北村篤組合長を再任(6月1日)2025年6月13日
-
(439)国家と個人の『食』の決定権【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年6月13日
-
「麦とろの日」でプレゼント 東京のららぽーと豊洲でイベントも実施 JA全農あおもり2025年6月13日
-
大学でサツイマイモ 創生大学と畑プロジェクト始動 JA全農福島2025年6月13日
-
JA農機の成約でプレゼントキャペーン JA全農長野2025年6月13日
-
第1回JA生活指導員研修会を開催 JA熊本中央会2025年6月13日