JAの活動:今村奈良臣のいまJAに望むこと
【今村奈良臣のいまJAに望むこと】第68回 地域を支え、地域経済・地域農業も動かす直売所―第17回全国農林水産物直売サミット和歌山大会の紹介とその焦点の紹介―2018年11月10日
第17回全国農林水産物直売サミットは、去る11月1日(木)から2日(金)の両日にわたって、全体会ならびに分科会は和歌山県民文化会館で、また交流会はホテルアバローム紀の国で盛大に開催され、2日目の現地視察と交流の場は、和歌山県内農林水産物直売所を4コースに分けて(後述)行なわれた。
参加者は、北は北海道栗山町から南は鹿児島県鹿児島市に至るほぼ全国から186名、これに和歌山県関係者や現地の皆さんなど合せて237名という大会合となり、盛大ななかにも活発な意見交換や多彩な交流がくりひろげられた。
〈プログラムの要点の紹介〉
開会は、(1)主催者挨拶を(一財)都市農山漁村交流活性化機構専務理事 山野昭二氏が行い、開催地挨拶として
(1)和歌山県知事 仁坂吉伸氏
(2)和歌山市長 尾花正啓氏
(3)農林水産省近畿農政局長 神山修氏
がそれぞれすばらしい歓迎のあいさつとともに農業・林業・水産業の発展ならびに地域活性化に果たしてきている農林水産物直売所の役割や機能について勇気づけてくれるようなあいさつをいただいた。恐らく各地からの参加者にも勇気と活力を与えてくれるような内容の挨拶であったと思う。
〈プログラムの紹介〉
以上のような歓迎の挨拶に続いて次のようなプログラムが組まれていた。それぞれの報告の内容についてはいずれのちに詳しく紹介することにして、まずはプログラムの紹介を行っておこう。
(1)話題提供
「和歌山県内の直売所の動向と今後の展望」
和歌山大学食農総合研究所特任教授 辻和良
(2)活動の紹介〈1〉
「地域農業を支える、めっけもん広場」
JA紀の里ファーマーズマーケット めっけもん広場店長 山田秀樹
(3)活動の紹介〈2〉
「農業所得向上に貢献する農産物直売所の多店舗経営」
(株)プラス取締役会長(産直市場よってって)野田忠
(4)活動の紹介〈3〉
「地域に新たな需要を創る、秋津野コミュニティビジネス」
(株)秋津野副社長/(株)きてら副社長 木村則夫
以上が全体会議の報告そして討議であった。
次に分科会が6つの分科会に分れて報告と討議が行なわれたので、そのタイトルと報告者をまず紹介しておこう。
〈分科会の紹介〉
第1分科会
「中・大規模直売所の進むべき方向」
(一財)みなかみ農村公園公社参与 西坂文彦(群馬県みなかみ町)
第2分科会
「地域農業を支える、中山間直売所の役割」
産直あぐり店長 叶野由佳(山形県鶴岡市)
第3分科会
「直売所出荷に向けた多品目栽培と商品づくり」
JAしまね販売戦略室室長 須山一(島根県出雲市)
第4分科会
「直売所間商品交流の進め方」
おおむら夢ファームシュシュ代表 山口成美(長崎県大村市)
第5分科会
「直売所から地元給食に食材を納める」
あんずの里市利用組合事務長 花田砂恵子(福岡県福津市)
第6分科会
特別講座「農産物直売所は農業6次産業化のトップランナー」
全国農産物直売ネットワーク代表・一般財団法人都市農山漁村交流活性化機構理事長・(東京大学名誉教授)今村奈良臣
以上の分科会のあと、参加者全員が再び一堂に会し全体会がもたれ討議が深められた。
〈全体会〉
テーマ:「直売所をめぐる今の課題と今後の対応」
(パネリスト)
(一財)みなかみ農村公園公社参与 西坂文秀(群馬県みなかみ町)
産直あぐり店長叶野由佳(山形県鶴岡市)
JA紀の里「めっけもん広場」店長 山田秀樹(和歌山県紀の川市)
(コーディネーター)
進行役(株)産直新聞社 代表取締役 毛賀澤明宏
以上の全体会で活発な討議が行なわれたが、いずれ次回以降に紹介することにしよう。
これらの討議を深めた会合のあと交流会がホテルアバローム紀の国の〈鳳凰の間〉という大会場で、和歌山の銘酒はもちろん、多彩な海の幸、山の幸、里の幸を口に運びつつ全国各地から参集された方々と夜の更けるのも忘れて楽しいかつ活発な会合が開催された。
そして翌日は、4コースに分かれバスに乗って各地の直売所を訪ね、さらなる交流を深めた。
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今村奈良臣・東京大学名誉教授の【今村奈良臣のいまJAに望むこと】
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