特区活用でトマトリキュール製造 新たな農商連携スタート 埼玉県北本市2020年8月31日
埼玉県北本市は、新たな農商連携の形として特区を活用し、北本トマトを原材料とするリキュールを新たに製造するなど、”北本ブランド”に認定されている「北本トマトカレー」とともに、北本トマトを核としたブランド戦略を展開する。

北本市は戦前に、トマトの生産から加工品の製造までを手がけ、「石戸トマトクリーム」として全国へ向けて販売したことがあり、昭和天皇の即位を祝う博覧会で優良国産賞を受賞。また、那須御用邸へ献上されるなど、現在でいう6次産業の先駆け的取り組みとして成功した歴史をふまえ、特区を活用したリキュール製造を通して、新たな農商連携の取組を進める。
北本市は8月7日付で、第51回構造改革特例区域計画に認定された。これにより、北本トマトを原材料としたリキュールの製造事業について、酒類製造免許に係る最低製造数量基準が、6キロリットルから1キロリットルへ引き下げられ、小規模な業者も酒類製造免許を受けることが可能となった。同市では、北本トマトの生産から、特区を活用したリキュールの開発・製造・流通を、地域内事業者のパートナーシップによるビジネスとして成立させることで、経済的な利益と地域課題の解決を同時に実現することをめざす。
取り組みとしては、リキュールを製造する製造業者が、一般に流通させることのできない形状の規格外のトマトを、品質に見合う適正価格で購入することで生産者を買い支える。また、農家に対しては、有機農産物の生産方法から管理手法までを支援し、有機栽培を広めることなどで、バリューチェーン全体の生産性を改善。地域資源である「北本トマト」を核とした地域の産業を生み出し競争基盤を築く。さらに、持続可能な豊かな土地を保全することなどの取り組みを通して、地域活性化につなげる。
北本市行政経営課の担当者は「労働力の流出、農業就業者数や農地の経営耕地面積の減少といった市の抱える課題を解決するとともに、今後につながる永続性を確保するためには、ビジネスとして成立する必要があると考えている。この取り組みが、その契機となるよう、事業者間の連携を促進するなど全力を尽くします」と意気込みを述べている。
重要な記事
最新の記事
-
【注意報】野菜類、花き類、豆類にシロイチモジヨトウ 県内全域で多発のおそれ 兵庫県2025年9月22日
-
【注意報】カキ、かんきつ類、ナシに果樹カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 三重県2025年9月22日
-
備蓄米の有効活用法が席上取引会で話題に【熊野孝文・米マーケット情報】2025年9月22日
-
過去最高 60kg2万4825円 24年産米平均価格2025年9月22日
-
米価 3週連続上昇 5kg4275円 農水省2025年9月22日
-
「企業と森林の共創によるwin-winな未来へ」シンポジウム開催 農水省2025年9月22日
-
秋の味覚「長野県産ぶどう三姉妹フェア」26日から開催 JA全農2025年9月22日
-
地域振興支援プロジェクト JR大阪駅で「みのりみのるマルシェ京都の実り」開催 JA全農2025年9月22日
-
林先生やQuizKnockも登場「食と農でつながる国消国産フェス」開催 JAグループ2025年9月22日
-
社用車のEV化へ となみ衛星通信テレビと共同実証実験開始 JA三井リース2025年9月22日
-
大阪・御堂筋でマルシェ開催 近畿地方の旬の特産物揃う 農林中金大阪支店など「御堂筋天国プロジェクト」2025年9月22日
-
「Diversity Equity & Inclusion Book」を発行 個性や魅力の発揮で新たな価値を生み出す 農林中金2025年9月22日
-
お通じを改善 機能性表示食品「おなかすっきりヨーグルト」新発売 協同乳業2025年9月22日
-
長岡市と地域素材の活用でタッグ 「Biondo」で売り手と買い手つなぐ 住友化学2025年9月22日
-
愛媛県「愛ビーチ制度」で堀江海岸の清掃活動 井関農機2025年9月22日
-
福島県天栄村 農家のカーボンクレジット創出支援による収入向上支援開始 Green Carbon2025年9月22日
-
秋田市産ダリア×日比谷花壇 2025タイアップキャンペーン開催2025年9月22日
-
山形おきたま「就農希望者向け産地体験ツアー」参加者募集 山形県2025年9月22日
-
果樹生産者支援と高収益型農業モデル構築 シトラスパレットに投資 ミライドア2025年9月22日
-
「日本酒イベントカレンダー2025年10月版」発表 日本酒造組合中央会2025年9月22日