高病原性鳥インフルエンザ 北海道で今シーズン1例目 過去最速2024年10月17日
農林水産省は10月17日、北海道厚真町の家きん農場で今シーズン1例目となる高病原性鳥インフルエンザの疑似患畜が確認されたと発表した。
農水省内で記者会見する小里農相
農場では肉用鶏約1.9万羽を飼養していた。
16日に死亡羽数が増加しているとの通報を受けて北海道が簡易検査をしたところ陽性と判明、17日午前に遺伝子検査の結果、高病原性鳥インフルエンザの疑似患畜と確認された。
第1例目の発生はこれまで2022年の10月28日がもっとも早かったが、今回は11日早まり過去、最速の発生となった。9月30日には北海道で死亡したハヤブサから野鳥で今シーズン初となるウイルスが確認されていた。農水省は「ハヤブサは感染した野鳥を捕食したと考えられる。ウイルスはもっと前から国内に侵入していることが考えられ、どこで発生してもおかしくない状況にある」と注意を促す。
また、今回の発生農場は2022年にも発生しており、今回は再発したことになる。専門家による疫学調査報告書は、過去に発生したことがある農場への調査では野生動物が近寄りやすい環境にあるなど「発生リスクがとくに高い地域であることを認識する必要がある」としており、一層の警戒を呼びかけていた。農水省の試算では既発農場の発生率は、非発生農場での発生率のそれより約7倍高い。
同日開かれた農林水産省鳥インフルエンザ防疫対策本部で小里泰弘農相は「野鳥での感染が見られており、今後、全国どこで発生してもおかしくない。全国の養鶏業者や関係者には、改めて農場の飼養衛生管理がしっかり行われているか確認し、発生予防とまん延防止に万全の対策を」と呼びかけた。
農水省は発生農場の肉用鶏の殺処分や焼却・埋却と行うとともに、半径3km以内の移動制限区域、3kmから10km以内の搬出制限区域の設定と、移動制限区域内の農場の発生状況確認検査や周辺の消毒強化などを行う。
移動制限区域内には2戸の農場があり合わせて32万羽が飼養されている。搬出制限区域内には3戸あり39万羽が飼養されている。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(146)-改正食料・農業・農村基本法(32)-2025年6月14日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(63)【防除学習帖】第302回2025年6月14日
-
農薬の正しい使い方(36)【今さら聞けない営農情報】第302回2025年6月14日
-
群馬県の嬬恋村との国際交流(姉妹)都市ポンペイ市【イタリア通信】2025年6月14日
-
【特殊報】水稲に特定外来生物のナガエツルノゲイトウ 尾張地域のほ場で確認 愛知県2025年6月13日
-
【注意報】りんごに果樹カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 岩手県2025年6月13日
-
SBS輸入 3万t 6月27日に前倒し入札2025年6月13日
-
米の転売 備蓄米以外もすべて規制 小泉農相 23日から2025年6月13日
-
46都道府県で販売 随意契約の備蓄米2025年6月13日
-
価格釣り上げや売り惜しみ、一切ない 木徳神糧が声明 小泉農相「利益500%」発言や米流通めぐる議論受け2025年6月13日
-
担い手への農地集積 61.5% 1.1ポイント増2025年6月13日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】生産者米価2万円との差額補填制度を急ぐべき2025年6月13日
-
井関農機 国内草刈り機市場を本格拡大、電動化も推進 農機は「密播」仕様追加の乗用田植え機「RPQ5」投入2025年6月13日
-
【JA人事】JA高岡(富山県)松田博成組合長を新任(5月24日)2025年6月13日
-
【JA人事】JAけねべつ(北海道)北村篤組合長を再任(6月1日)2025年6月13日
-
(439)国家と個人の『食』の決定権【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年6月13日
-
「麦とろの日」でプレゼント 東京のららぽーと豊洲でイベントも実施 JA全農あおもり2025年6月13日
-
大学でサツイマイモ 創生大学と畑プロジェクト始動 JA全農福島2025年6月13日
-
JA農機の成約でプレゼントキャペーン JA全農長野2025年6月13日
-
第1回JA生活指導員研修会を開催 JA熊本中央会2025年6月13日