農薬:防除学習帖
【防除学習帖】第10回(上) 害虫の防除方法(害虫とは)2019年7月5日
害虫の防除方法について2回に分けて紹介する。
1.昆虫は自然界で一番多い動物
人間を含めた動物の種類は約140万種といわれているが、そのうち昆虫は、約100万種といわれており、実に動物の約70%が昆虫ということになる。この昆虫は、我が国では約3万種が記録されており、その数の多さには驚いてしまう。
多さもそうだが、人間よりもはるかに長い歴史を持っており、昆虫が地球上に現れたのは約3億年前といわれている。
この3億年という途方もない長い間、地球上の環境は大きな変化を繰り返してきたが、その環境に適応できるように、昆虫はその形態や様々な器官、生理などを変化させてきた。地球上で最も反映した生物であるといわれる所以である。
2.害虫とは
では、害虫とは何か。農林分野での害虫とは、農作物や林産物を食害したり、それらの病気を媒介したりして、人間の利益や生活に間接的に被害を与えるものをいう。その他、現在では、ダニやナメクジ、カタツムリ、ジャンボタニシのような軟体動物、線虫なども害虫に含められている。
一方で、人間の病気を媒介するなど、人間に直接被害を及ぼす害虫のことを衛生害虫と呼んで区別されている。この害虫といわれている種類は意外に少なく、全昆虫の1%に満たず、全世界では約5000種、日本では約3000種といわれている。
また、害虫はその形態等で分類されており、その分類ごとに有効な防除手段が異なるので、どんな分類なのか把握しておいてほしい。
第10回(下)に続く。

重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(173)食料・農業・農村基本計画(15)目標等の設定の考え方2025年12月20日 -
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(90)クロロニトリル【防除学習帖】第329回2025年12月20日 -
農薬の正しい使い方(63)除草剤の生理的選択性【今さら聞けない営農情報】第329回2025年12月20日 -
スーパーの米価 前週から10円上がり5kg4331円に 2週ぶりに価格上昇2025年12月19日 -
ナガエツルノゲイトウ防除、ドローンで鳥獣害対策 2025年農業技術10大ニュース(トピック1~5) 農水省2025年12月19日 -
ぶどう新品種「サニーハート」、海水から肥料原料を確保 2025年農業技術10大ニュース(トピック6~10) 農水省2025年12月19日 -
埼玉県幸手市とJA埼玉みずほ、JA全農が地域農業振興で協定締結2025年12月19日 -
国内最大級の園芸施設を設置 埼玉・幸手市で新規就農研修 全農2025年12月19日 -
【浜矩子が斬る! 日本経済】「経済関係に戦略性を持ち込むことなかれ」2025年12月19日 -
【農協時論】感性豊かに―知識プラス知恵 農的生活復権を 大日本報徳社社長 鷲山恭彦氏2025年12月19日 -
(466)なぜ多くのローカル・フードはローカリティ止まりなのか?【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年12月19日 -
福岡県産ブランドキウイフルーツ「博多甘熟娘」フェア 19日から開催 JA全農2025年12月19日 -
α世代の半数以上が農業を体験 農業は「社会の役に立つ」 JA共済連が調査結果公表2025年12月19日 -
「農・食の魅力を伝える」JAインスタコンテスト グランプリは、JAなごやとJA帯広大正2025年12月19日 -
農薬出荷数量は0.6%増、農薬出荷金額は5.5%増 2025年農薬年度出荷実績 クロップライフジャパン2025年12月19日 -
国内最多収品種「北陸193号」の収量性をさらに高めた次世代イネ系統を開発 国際農研2025年12月19日 -
酪農副産物の新たな可能性を探る「蒜山地域酪農拠点再構築コンソーシアム」設立2025年12月19日 -
有機農業セミナー第3弾「いま注目の菌根菌とその仲間たち」開催 農文協2025年12月19日 -
東京の多彩な食の魅力発信 東京都公式サイト「GO TOKYO Gourmet」公開2025年12月19日 -
岩手県滝沢市に「マルチハイブリッドシステム」世界で初めて導入 やまびこ2025年12月19日


































