被爆・戦後80年を子どもの視点で発信「子ども平和新聞」発行 パルシステム千葉2025年8月5日
生活協同組合パルシステム千葉は7月、「子ども平和新聞プロジェクト」で、利用者世帯の小学生4人が「子ども平和新聞」を発行した。元朝日新聞経済部デスクの山瀬一彦さんからジャーナリズムの視点を学び、被爆者から聞いた体験や朗読劇の鑑賞で知った、戦争の爪痕と平和の大切さをそれぞれの視点で記事にした。
子ども記者の前列左から浅野さん、中村さん、井上さん、髙山さん
「子ども平和新聞」は、小学5年生の浅野結音さん、中村ゾーイ麻椰さん、井上友斗さん、小学6年生の髙山海里さんの4人が記事を執筆。「戦争をなくすため、自分にもできることを考えたいです」などそれぞれの思いで応募した「子ども記者」4人で、子ども記者は、被爆者から話を聞きそれぞれが心を動かされ、伝えたいと思ったことを記事にまとめた。
新聞を書き上げた子ども記者は「被爆者の話を初めて聞き、原子爆弾の恐ろしさを知りました。戦争や核兵器を使うことは絶対にやっちゃいけないと思いました」「健康であることが罪と感じたという被爆者の言葉に、深い悲しみを知りました」など、プロジェクトを通じて得た体験の感想を言葉にした。
懸命にメモを取るこども記者
「新聞を書いたことで、少しでも平和に近づけるといいです」と、タイトルに「平和へ一歩新聞」と名付けた子ども記者もいた。
「子ども平和新聞プロジェクト」は、日本生活協同組合連合会が全国の生協に呼びかけるもので、パルシステム千葉は戦後80年となる今年を機に、初めて実施。完成した新聞は、日本生協連のコーポレートサイトなどでも紹介される。
同プロジェクトは7月12日、山瀬さんから新聞作りのコツやジャーナリズムの視点を教えてもらうことから始まった。人の心を動かす「伝える価値」がある情報を集めることが記者の役割であると教わり、山瀬さんが話したことを取材メモにまとめ、20分間で記事にする練習。同じ話を聞くなかでも、各自が伝えたいことを取り上げた見出しは異なり、それぞれの視点で記事を作る体験した。
被爆者と次世代が伝えた平和への思い
7月21日には、千葉県生協連が主催するイベント「子どもたちに平和な未来を2025」に参加。広島で被爆した八千代市在住の小谷孝子さんと中村紘さんから話を聞いた。
小谷さんは、6歳の時に被爆し、建物の陰にいて奇跡的にかすり傷で助かったが、3歳の弟を全身の火傷で4日後に亡くした。水を求めてさまよい歩く犠牲者たちの姿を目の当たりにし、ただ眺めていることしかでなかったという。弟の分身である人形「あっちゃん」とともに、当時の悲惨な記憶を穏やかな語りで子どもたちに伝えた。
中村さんは、2歳で被爆したため当時の記憶はほとんどない。母親も「あれは地獄」と話すだけで、何も語ってくれなかったが、被爆した一人として原爆の恐ろしさを次世代に伝えるため語り部としての活動を続けている。「平和と平等と命」の大切さを伝え「命はあなたたちが使える大切な時間」と訴えた。
また、千葉県市川市の不二女子高等学校演劇部は、朗読劇「サダコのメモ」を上演。広島の「原爆の子の像」のモデルとなった、被爆後に白血病で亡くなった佐々木貞子さんに関する史実を基にオリジナルで作成された朗読劇で、それぞれの話を聞いた後、参加者たちは自身が感じ、受け止めたことをグループになり伝え合った。
子ども記者はイベント終了後、登壇者へインタビュー。山瀬さんから教わった通り、確かめたい事実やもっと聞きたいエピソードを積極的に質問し、取材メモにまとめ、「子ども平和新聞」に掲載した。
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