有機営農型ソーラーハウス販売へ キノコ販売の戦略提案も ハルカ社2022年3月22日
有機JAS菌床キノコメーカーのハルカインターナショナル(岐阜県郡上市)は、有機営農と太陽光発電事業を組み合わせた「ソーラーパネル付き有機営農パイプハウス」の販売を開始。企業による再エネの調達と農業参入が同時に可能となる。
有機営農型ソーラーハウスのモデル施設の外観
同社は、有機認証キノコが栽培できる営農型ソーラーハウスの開発や販売を目的に、2021年秋から富士電機や、中国浙江省の大手磁性材料、ソーラー事業のDMEGCグループの日本支社、DMEGCジャパンなどと開発協力を開始。1月に、本部農場内に営農型ソーラーハウスのモデル施設を着工し、ソーラーパネルの重量負荷に耐えられるように、単管パイプを組み合わせて、キノコ菌床配置棚を施設構造と一体化させたモデルハウスを作った。農研機構などの設計ガイドラインに沿った施工の上、実用新案も出願。今年春から、参入企業向けにモデルハウスなどを公開する。
有機営農型ソーラーハウスの施工中の内部。キノコ菌床棚と構造部材を単管パイプで一体化させている
「ソーラーパネル付き有機営農パイプハウス」は、遮光性が必要なキノコ菌床をハウス内に配置するため、ハウスの屋根部分のパネルはほぼ全面張りの設計。施設面積当たりの発電量の確保も容易となる。その上で、同社の栽培技術の特色でもある開放型の栽培管理を行いながら、有機認証が取得可能な各種の菌床キノコの生産販売ができる。さらに、ソーラーパネルが生み出す自然再生エネルギーは事業目的ごとに自在に利用できる。
再エネは冬季や夏季に、栽培管理用の冷暖房設備に活用でき、自然由来のエネルギー使用は、環境に負荷をかけないという有機認証の理念やルールにもかなった活用事例となる。有機営農ソーラーハウスを、再エネが必要な工場施設などに近接して立地すれば、低コストで再エネ調達が可能。
再エネを生み出すソーラーパネル下では、有機認証が取得できる菌床キノコ栽培を中心に、平飼い養鶏や陸稲栽培など地域や事業目的に合わせた営農事業を展開できる。供給が足りない有機農林産物の生産を団地化、企業化することで、大手流通への販路を確保。また、営農部分を事業地周辺の農業者が担えば、雇用や収入確保につながる。
ハルカインターナショナルが展開する循環型農林業の事業モデル
重要な記事
最新の記事
-
【注意報】水稲にイネカメムシ 県南部で多発のおそれ 栃木県2025年7月9日
-
【第46回農協人文化賞】地域ブランドつなぐ 営農経済部門・福岡県・にじ農協組合長 右田英訓氏2025年7月9日
-
【第46回農協人文化賞】「不易流行」で農支援 営農経済部門・熊本県・球磨地域農協組合長 福田勝徳氏2025年7月9日
-
【第46回農協人文化賞】人とのつながり糧に 営農経済部門・長野県・グリーン長野農協元組合長 竹内守雄氏2025年7月9日
-
7月21日、広島でトラクターデモ 令和の百姓一揆 欧米並みの所得補償求め2025年7月9日
-
【JA人事】JA新得町(北海道) 組合長に太田眞弘氏を再任2025年7月9日
-
健診施設機能評価認定更新 JA熊本厚生連2025年7月9日
-
JA鹿本のグリーンハウスミカン出荷順調 7月中下旬ピーク、総量130トン見込み2025年7月9日
-
魅力ある地域づくりを資金で応援「市民活動応援プログラム」募集 パルシステム神奈川2025年7月9日
-
米を袋ごと常温で長期保存「米ガード」パッケージをリニューアル 環境技研2025年7月9日
-
農作物の流通体制の新モデル構築に向けた取り組み開始 マイナビ農業2025年7月9日
-
鳥インフル 英国ロンドンデリー州などからの生きた家きん、家きん肉等 一時輸入停止措置を解除 農水省2025年7月9日
-
第166回勉強会『植物工場における多品目・多品種化、多用途化の可能性』開催 植物工場研究会2025年7月9日
-
増量企画で生産者を応援「ミックスサラダビッグパック」20%増量 サラダクラブ2025年7月9日
-
御蔵島で野生化ネコによる大量捕食 実態が明らかに 森林総研2025年7月9日
-
アクアポニックスのシステム設計を学べる「農園設計付き事業化検討コース」新設 アクポニ2025年7月9日
-
「福島あかつき もも」缶飲料で登場 数量限定で発売 JR-Cross2025年7月9日
-
「都市農地に関する情報交換会および『農』の機能発揮支援事業アドバイザー派遣事業説明会」開催2025年7月9日
-
「第2回全国冷凍野菜アワード」受賞商品決定 日本野菜ソムリエ協会2025年7月9日
-
「まるでマスカット・オブ・アレキサンドリア」今年も発売 セブン‐イレブン2025年7月9日