【注意報】果樹全般に果樹カメムシ類 多発のおそれ 佐賀県2023年9月13日
佐賀県病害虫防除所は、果樹全般に果樹カメムシ類が平年より多発のおそれがあるとして、9月12日に令和5年度病害虫発生予察注意報第1号を発令した。
佐賀県農業技術防除センターによると、県内2か所に設置している予察灯において、果樹カメムシ類の誘殺虫数は8月3半旬以降多く推移している(図1)。
果樹カメムシ類(写真提供:佐賀県農業技術防除センター)
県内14地点で行ったヒノキ樹上における寄生状況調査(9月4~8日)において、同虫の平均寄生成幼虫数は50.5頭/5枝(平年11.9頭/5枝)で、平年より多い。
ヒノキ毬果(きゅうか)1果当たりの果樹カメムシ類による平均口針鞘数は26.1本/果で、同種の毬果から離脱する目安の25本/果を超えている。また、県内の果樹園への飛来が9月上旬頃から確認されている。
福岡管区気象台が9月7日に発表した九州北部地方の向こう1か月の気象予報では、気温が平年より高いと予想され、果樹カメムシ類の発生に好適な条件となっている。
同所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇飛来状況は、地域、園地、園地内の場所によって異なるため、園内外をよく観察し、早期発見に努める。
〇飛来が確認されたら、合成ピレスロイド系薬剤またはネオニコチノイド系薬剤で直ちに防除を行う。両系統の薬剤の残効期間は10~15日程度である。なお、ネオニコチノイド系薬剤は、30~50ミリ程度の降雨で防除効果が低下するため、散布後に同雨量以上の雨が降ったら再散布する。
〇同種は、夜行性で日没直後からしばらくの間に最も盛んに飛翔し園内に侵入する。そのため、果樹園に侵入する直前の夕方に薬剤を散布すると効果が高い。また、地域全体で一斉防除を行うと高い効果が得られる。
〇施設栽培では、開口部に防虫ネット(4ミリ以下)を設置する。
〇今後の発生状況は当センターが発表する各種情報及びホームページを参考にし、防除対策の詳細は「佐賀県病害虫防除のてびき」を参照する。
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