国際環境賞「エネルギーグローブ 国別賞」フイルム農法「アイメック」が受賞2022年11月16日
オーストリアで創設された国際環境賞エネルギーグローブ賞 (ENERGY GLOBE Award) の国別部門で、2022年の日本受賞プロジェクトにメビオール株式会社が提出した「フィルム農法による持続可能な農業」が選ばれた。オーストリア大使館商務部は11月24日に同プロジェクトを表彰する。
新開発のハイドロゲルフイルムを用いた、フイルム農法「アイメック」
メビオールは、土と水の役割を果たす新開発のハイドロゲルフイルムを用いた、これまでにないフイルム農法「アイメック」を開発。このフイルムは水や肥料は吸収するが、菌やウイルスは排除されるため、フイルムの上で生長する作物は感染しない。また、ハイドロゲルフイルム中の水は植物にとって吸い難い水で、この水を浸透圧によって吸収するために植物は糖やアミノ酸を産生。その結果、農業経験のない人でも容易に高糖度トマトを生産できる。さらに、止水シートで大地と隔離する構造で水のロスなく、砂漠でも、重金属などで汚染された土地でも農業を可能にする。
現在、アイメックフイルムは使⽤後に焼却処理をされているが、塩素を含まないため環境に有害とされるダイオキシンを発⽣しない。また、湯に溶ける性質や⽣分解性を備えているため、環境に優しい持続可能性を備えた素材として、将来の運⽤が期待される。
今回の受賞理由には、これまでに例のない農業技術「アイメック」が、農業が抱える問題への解決方法を提示していること。手のかかる土づくりや水やりなどの作業をせずに、専門性を持たなくても水のロス無く高品質な作物を育てることを可能にしするという革新性な農業ソリューションが高く評価された。
「アイメック」を使ったトマトのほ場
エネルギーグローブ賞(ENERGY GLOBE Award)は、1999年にオーストリアのオーバーエステライヒ出身のヴォルフガング・ノイマン氏が創設した優れた環境プロジェクトに授与される国際的な賞(年次)。世界的にも高い評価を受けている最も重要な環境賞として、毎年、世界中から持続可能な環境プロジェクトが応募されている。
重要な記事
最新の記事
-
日本の米育ち 平田牧場 三元豚の「まんまるポークナゲット」新登場 生活クラブ2025年5月1日
-
千葉県袖ケ浦市 令和7年度「田んぼの学校」と「農作業体験」実施2025年5月1日
-
次世代アグリ・フードテックを牽引 岩手・一関高専から初代「スーパーアグリクリエーター」誕生2025年5月1日
-
プロ農家が教える3日間 田植え体験希望者を募集福井県福井市2025年5月1日
-
フィリップ モリス ジャパンとRCF「あおもり三八農業未来プロジェクト」発足 農業振興を支援2025年5月1日
-
ビオラ「ピエナ」シリーズに2種の新色追加 サカタのタネ2025年5月1日
-
北限の茶処・新潟県村上市「新茶のお茶摘み体験」参加者募集2025年5月1日
-
「健康経営優良法人2025」初認定 全農ビジネスサポート2025年5月1日
-
「スポットワーク」活用 農業の担い手確保事業を開始 富山県2025年5月1日
-
「Hiroshima FOOD BATON」食のイノベーションに挑戦する事業者を募集 広島県2025年5月1日
-
「良き仲間」恵まれ感謝 「苦楽共に」経験が肥やし 元島根県農協中央会会長 萬代宣雄氏(2)【プレミアムトーク・人生一路】2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(1)2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間特集】現地レポート:福島県JA夢みなみ岩瀬倉庫 主食用米確かな品質前面に(2)2025年4月30日
-
アメリカ・バースト【小松泰信・地方の眼力】2025年4月30日
-
【人事異動】農水省(5月1日付)2025年4月30日
-
コメ卸は備蓄米で儲け過ぎなのか?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年4月30日
-
米価格 5kg4220円 前週比プラス0.1%2025年4月30日
-
【農業倉庫保管管理強化月間にあたり】カビ防止対策徹底を 農業倉庫基金理事長 栗原竜也氏2025年4月30日
-
米の「民間輸入」急増 25年は6万トン超か 輸入依存には危うさ2025年4月30日
-
【JA人事】JAクレイン(山梨県)新組合長に藤波聡氏2025年4月30日