豪雪被災の農林水産業者を支援 農水省2018年3月23日
・早急な経営再開へきめ細かい対策
農林水産省はこのほど今年度の記録的な大雪で発生した農業用ハウスなどの深刻な被害を受けて、被災農林水産業者が早急に経営再開が果たせるよう、その支援策をまとめた。
今年度の大雪は北陸を中心に「56豪雪」(昭和56年)以来、37年ぶりの積雪を記録。想定を越える大雪が数日間継続したため、農業用ハウスなどに大きな被害をもたらした。同省では、被災した農林漁業者の不安に応え、一日も早く経営再開ができるよう、次の対策を講じる。
【支援対策の概要】
○災害復旧事業の促進
農地・農業用施設などの被害に対し「査定前着工制度」(注1)活用による早期復旧支援。
○共済金の早期支払い
農業共済、森林保険、漁業共済・漁船保険など損害評価の迅速化で共済金・保険金の早期支払い。
○災害関連資金の措置
被災農林漁業者が意欲を持って経営を再開できるように、長期かつ低利の農林漁業セーフティネット資金による支援。
○農業用ハウスなどの導入支援
(1)経営体育成支援事業の活用で被災地域の担い手に対し、農業用ハウスの導入や露地栽培への転換に伴う農地の改良に要する経費を助成(被災施設の撤去を併せて行う場合はその撤去も含む)。
(2)被災を機に作物転換や規模拡大に取り組む産地に対して、簡易な農業用ハウス設置に必要な資材導入や農業機械などのリース導入に要する経費などを助成。
○経営再開、経営継続に向けた支援
(1)被災に伴い必要となる追加的な種子・種苗確保、被災地域への種苗の融通のための輸送、追加的な防除・施肥などに要する経費の助成。
(2)被害果樹の植え替えなどで生じる未収益期間に要する経費の助成。
(3)畜舎の簡易な修理や被災家畜に関わる家畜導入などの支援、「牛・豚マルキン」(注2)の生産者積立金の納付免除。
○新規就農者の経営継続に向けた支援
被災した新規就農者の経営継続を支援するため、農業次世代人材投資事業を通じた資金の早期交付(4月頃)を実施。
○鳥獣被害防止施設の復旧などの支援
○林野関係被害に対する支援
○災害廃棄物処理事業の周知
○地方財政措置での支援
注1:査定前着工制度とは、災害査定を待たずに応急復旧工事に着手できる農水省による制度。
注2:牛・豚マルキンとは、肉用牛・肉豚の標準的な販売価格が標準的な生産費を下回った場合に、その差額を補てんする交付金事業のこと。
支援対策の詳細は大雪による被災農林漁業者への支援対策についてからみることができる。
○問い合わせ先:同省大臣官房文書課
○TEL:03-6744-2142
(関連記事)
・対融雪農作物被害防止へ 対策技術を通知(18.02.27)
・気候変動統合レポート2018年版発行 農水省など(18.02.20)
・農業倉庫「こんな使い方もあったんだ」 (株)カクイチ(17.11.01)
・【木本昌秀教授・東京大学大気海洋研究所副所長に聞く】異常な夏 今、地球は?(17.08.30)
・豪雪地域の必需機械 ヤマハ除雪機新発売(17.04.17)
・配送集約化で効率化・省力化を実現【現地ルポ:(株)ふるさと燃料サービス】(17.04.06)
重要な記事
最新の記事
-
【JA全農の若い力】家畜衛生研究所(1)養豚農家に寄り添い疾病を防ぐ クリニック北日本分室 菅沼彰大さん2025年9月16日
-
【石破首相退陣に思う】戦後80年の歴史認識 最後に示せ 社民党党首 福島みずほ参議院議員2025年9月16日
-
【今川直人・農協の核心】全中再興(6)2025年9月16日
-
国のプロパガンダで新米のスポット取引価格が反落?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年9月16日
-
准組合員問題にどう向き合うか 11月15日に農協研究会開催 参加者を募集2025年9月16日
-
ファミリーマートと共同開発「メイトー×ニッポンエール 大分産和梨」新発売 JA全農2025年9月16日
-
「JA共済アプリ」が国際的デザイン賞「Red Dot Design Award2025」受賞 国内の共済団体・保険会社として初 JA共済連2025年9月16日
-
秋元真夏の「ゆるふわたいむ」北海道訓子府町で じゃがいもの新品種「ゆめいころ」を収穫 JAタウン2025年9月16日
-
山形県産「シャインマスカット」品評会出品商品を数量限定で予約販売 JAタウン2025年9月16日
-
公式キャラ「トゥンクトゥンク」が大阪万博「ミャクミャク」と初コラボ商品 国際園芸博覧会協会2025年9月16日
-
世界初 土壌団粒単位の微生物シングルセルゲノム解析に成功 農研機構2025年9月16日
-
「令和7年8月6日からの低気圧と前線による大雨に伴う災害」農業経営収入保険の支払い期限を延長(適用地域追加)NOSAI全国連2025年9月16日
-
農薬出荷数量は1.3%増、農薬出荷金額は3.8%増 2025年農薬年度7月末出荷実績 クロップライフジャパン2025年9月16日
-
林業の人手不足と腰痛課題解消へ 香川西部森林組合がアシストスーツを導入 イノフィス2025年9月16日
-
農業支援でネイチャーポジティブ サステナブルの成長領域を学ぶウェビナー開催2025年9月16日
-
生活協同組合ユーコープの宅配で無印良品の商品を供給開始 良品計画2025年9月16日
-
九州・沖縄の酪農の魅力を体感「らくのうマルシェ2025」博多で開催2025年9月16日
-
「アフガニスタン地震緊急支援募金」全店舗と宅配サービスで実施 コープデリ2025年9月16日
-
小学生がトラクタ遠隔操縦を体験 北大と共同でスマート農業体験イベント開催へ クボタ2025年9月16日
-
不在時のオートロックも玄関前まで配達「スマート置き配」開始 パルシステム千葉2025年9月16日