高まる政権交代の足音-安倍政権は危機を克服できるか?!2018年4月29日
「勝利は同じ人間の上には永くとどまることはない」(ホメロス)
◆財務省事務次官の墜落
財務省事務次官のセクハラ事件に驚かれた方は少なくないと思います。財務省事務次官は官僚の最高位です。エリート官僚がめざす地位です。この地位にある者が下品極まりないセクハラ事件を起したというのは衝撃的ニュースでした。
私の私的経験談ですが、私の友人知人のなかにエリート官僚になった者がいました。このなかに大蔵省(現財務省)事務次官になった者もいました。彼らは皆真面目な人間でした。倫理面で優れていました。下品な発言をする者はいませんでした。
テレビ朝日の女性記者に浴びせたような下品・下劣な言葉を使う卑しい精神をもつ者がエリート官僚の頂点に立ったという現実に、私は深刻な日本の危機を感じています。元財務省理財局長・元国税庁長官の行為も異常でした。
元総理秘書官で経済産業省ナンバー2のエリート官僚が繰り返す「記憶にない」発言も異常です。大多数の国民はこの経産省エリートが嘘をついていると思っています。
新潟県知事も辞職しましたが、原因は違法の疑いのある女性関係でした。この知事も学歴エリートです。
エリート官僚の間に何が起きているのでしょうか? 官界の指導者であるべきエリート官僚が倫理的に堕落しているとすれば、日本の将来は暗いものです。
官僚に不祥事が生じたとき、大臣の地位にある政治家は、政治的道義的責任を取らなければなりませんが、しかし、大臣自身が地位にしがみついて責任を取ろうしないのは、政治の堕落です。国民は、政治家とエリート官僚の堕落にあきれています。根本的にはこの責任は安倍晋三内閣総理大臣が負うべきものです。
◆エリート官僚の堕落の原因
堕落の原因として政官界で語られているのは「政治主導にある人事の決定システム」です。約600人の指導的官僚の人事は総理官邸の人事局(人事局長は内閣官房副長官)が決めるのです。第二次安倍内閣のときに決めた新システムです。あえていえば、総理大臣と官房長官と官房副長官がきめるのです。この新システムのもとで、各省庁のトップをめざすエリート官僚たちは、総理官邸への接近を試みているのです。
本来は国家公務員は全国民への奉仕者です。かつては官僚エリートたちは全国民への奉仕者としての自覚と誇りを持っていました。しかし、今は多くのエリート官僚は「安倍総理への奉仕者」と化してしまっているのです。国民に対する責任感と誇りを失ったエリート官僚たちは道義面で堕落しました。その結果、若い女性記者を傷つけるセクハラ発言を繰り返すような下品な財務省事務次官まで登場したのです。新しい人事決定システムを決めた政治家の罪、軽からずです。
エリート官僚の堕落は、これ以上放置できません。政治は綱紀粛正に取り組まなければなりませんが、それは政治の抜本的見直しが必要です。人心一新が必要です。
◆安倍総理の三選に黄信号
つい1か月ほど前までは安倍総理の三選は確実だとみられていましたが、最近変わりました。「安倍三選危うし」の声が広がり始めています。
9月の自民党大会において、安倍総理、石破茂元幹事長、岸田文雄政調会長、野田聖子総務相らによる選挙が行われる場合、第一回投票で安倍総理が過半数を獲得すれば安倍三選が決まりますが、過半数獲得者が出ず決戦投票になった時二位三位の連携ができれば逆転する可能性が高いのです。
安倍総理が党大会前に三選出馬を断念するケースも考えられないことではありません。この場合は総裁選の構図が一変します。安倍総理がキングメーカーになって、後継者を指名することも考えられます。大ベテランの登場もありうると思います。
◆新たな政策課題
新政権の課題の第一は東北アジアの平和を守るために、中国、韓国と連携することです。安倍総理のトランプ米大統領への従属一本槍の行き方を改め、隣国との友好関係を固めるために力を尽すことです。日本、中国、韓国、ロシア、米国、モンゴル、北朝鮮の7カ国協議を実現すべきです。
第二は、防災のための国土強靭化に取り組み、災害に強い国づくりを実行することです。
第三は経済成長を実現することです。新自由主義政策の中止を宣言すると同時に少子高齢化対策に取り組むことです。とくに農業の再生につとめ、過疎地域を無くすことです。最低賃金の引き上げも大切です。
第四は教育に真剣に取り組むことです。教育を豊かなものにすることは、21世紀日本の最大課題です。
第五は、綱紀粛正を実行するとともに観光先進国への道を進み、とくに青少年の国際交流を発展させることです。
安倍総理がした時、上記の政策を実行するのに最適な政治家を総理総裁に選出すべきです。
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