子どもの食への意識 高まり 農林中央金庫調査2016年6月13日
農林中央金庫は東京近郊の小中学生を対象に行った「子どもの食生活の意識と実態調査」をまとめた。
2005年、2011年に小中学生に行った調査と比較して、食事のしたくを手伝ったり、食べ残しが減ったりと、子どもたちの食に対する意識が高まっていると同金庫は分析している。
アンケートで、家での食事中にしていることは「家族と話をする」88.0%と「テレビを見る」79.8%の回答が多くを占めた。テレビを見ながらの食事は以前と比べ増加傾向にある。また食事中に家族と話す内容は「学校で起きたこと」が79.8%、「友だちのこと」が59.8%で、続いてテレビ番組やタレントのこと、クラブ活動などと続いた。
一緒に食べると楽しい相手は学年や性別、時代を問わず「母親」が79.3%と最も多かった。次いで「兄弟・姉妹」が67.8%、「父親」が64.8%、「友達」が62.3%だった。
◆父親の家事参加 増加
「おかずとご飯を交互に食べる」子供は82.0%で、11年前の調査の回答結果の66.3%から徐々に増加している。食事を「いつも残す」「時々残す」ことがあるのは全体の約4割で、残すのは「もったいない」と感じる子どもが67.8%だった。
自宅で食べ物や食事について「好き嫌いをしない」と指導されていると答えたのは72.5%、「食卓に肘をつかない」が71.8%と回答が多かった。また「食事中に電話やメールをしない」が前回比15ポイント増加している。
料理や食べ方について「母親」から学んだと答えた子どもは93.0%と最多。「父親」と答えたのは58.8%だった。
食器を並べたり、料理を運んだり手伝いをすると答えた子どもは72.3%で、11年前の回答が5割だったことから増加している。
父親が「食事後の食器を運」んだり、「食品の買い物」をしたりと"家事への参加度"が高くなっている。父親は「何もしない」という回答は21.2%で、2005年の回答33.3%、2011年の回答26.1%と徐々に減少している。
◆安心して食べられないと感じた子ども8割
"食の安全"に関心があると答えた子どもが6割を占めた。またふだん安心して食べることができる食事は「家の食事」だと回答した子どもが97.8%とほぼ全員だった。「スナック菓子」や「ファストフード」、中食などお弁当が安心と回答した子どもは2割前後だった。
8割の子どもが食べ物を「安心して食べられない」と思う時があると回答。そう感じるのは「家族が安心でないというとき」が57.8%、「不正・偽装などが心配なとき」が36.0%だった。
給食に自分の住んでいる地域の食材が出てくると回答したのは47.5%で、わからないと回答した子どもは52.2%だった。
学校でお米や野菜を育てたことがある子どもは84.5%、育てたことがないと回答した子どもの中で「育ててみたい」と回答したのは56.5%だった。育てた野菜などでは「米」が圧倒的に多く、次いで「トマト」「ゴーヤ」などが挙がった。育てた感想は「楽しい」が55.6%、「面白い」は34.6%。「たいへん」や「むずかしい」と回答する子どもも5割を占め、農業の大変さを学んでいることが分かった。
農林中央金庫は2004年から各世代を対象にした食の調査を行っている。今回は小学生の男女各100人、中学生の男女各100人の計400人にアンケートを行った。
重要な記事
最新の記事
-
【座談会・どうするJAの担い手づくり】JA鳥取中央会・栗原隆政会長、JAみえきた・生川秀治組合長(1)2025年9月18日
-
【座談会・どうするJAの担い手づくり】JA鳥取中央会・栗原隆政会長、JAみえきた・生川秀治組合長(2)2025年9月18日
-
【座談会・どうするJAの担い手づくり】JA鳥取中央会・栗原隆政会長、JAみえきた・生川秀治組合長(3)2025年9月18日
-
【JA全農の若い力】家畜衛生研究所(3)病気や環境幅広く クリニック西日本分室 小川哲郎さん2025年9月18日
-
【全中・経営ビジョンセミナー】伝統産業「熊野筆」と広島県信用組合に学ぶ 協同組織と地域金融機関の連携2025年9月18日
-
【石破首相退陣に思う】米増産は評価 国のテコ入れで農業守れ 参政党代表 神谷宗幣参議院議員2025年9月18日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】協同組合は生産者と消費者と国民全体を守る~農協人は原点に立ち返って踏ん張ろう2025年9月18日
-
「ひとめぼれ」3万1000円に 全農みやぎが追加払い オファーに応え集荷するため2025年9月18日
-
アケビの皮・間引き野菜・オカヒジキ【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第356回2025年9月18日
-
石川佳純の卓球教室「47都道府県サンクスツアー」三重県で開催 JA全農2025年9月18日
-
秋の交通安全キャンペーンを開始 FANTASTICS 八木勇征さん主演の新CM放映 特設サイトも公開 JA共済連2025年9月18日
-
西郷倉庫で25年産米入庫始まる JA鶴岡2025年9月18日
-
「いざ土づくり!美味しい富山を届けよう!」秋の土づくり運動を推進 富山県JAグループ2025年9月18日
-
日本初・民間主導の再突入衛星「あおば」打ち上げ事業を支援 JA三井リース2025年9月18日
-
ドトールコーヒー監修アイスバー「ドトール キャラメルカフェラテ」新発売 協同乳業2025年9月18日
-
「らくのうプチマルシェ」28日に新宿で開催 全酪連2025年9月18日
-
埼玉県「スマート農業技術実演・展示会」参加者を募集2025年9月18日
-
「AGRI WEEK in F VILLAGE 2025」に協賛 食と農業を学ぶ秋の祭典 クボタ2025年9月18日
-
農家向け生成AI活用支援サービス「農業AI顧問」提供開始 農情人2025年9月18日
-
段ボール、堆肥、苗で不耕起栽培「ノーディグ菜園」を普及 日本ノーディグ協会2025年9月18日