米の価格はどう決まる? 安定供給支える「概算金」2025年9月2日
米の価格を決める重要な指標「概算金」が、テレビやSNSで話題だ。なぜ今、注目を集めるのか。その仕組みと、米の安定供給における重要な役割を改めて解説する。

米農家の資金繰り、米作り支える
米の仮渡し金(概算金)とは、JAグループが農家から委託を受けて販売する米を集荷する際、一時的に払う前払い金のことである。JA全農などがJAに払う「JA概算金」は全農県本部や経済連が決定する。その提示を受けて、JAが農家に払う「生産者概算金」は各JAが決定する。
仮渡し金は秋の出荷時に一括して払われる。その後、販売の見通しが立った時点で、販売見込額から概算金、経費を引いた差額が生じた場合、農家に追加で支払われる(追加払いの方法は地域によって異なる)。委託販売であっても、米が売れる前にJAが概算金を前払いすることで、農家の資金繰り、ひいては米作りが支えられる。
JA系統の集荷、安定供給に寄与
「売る自由、買う自由」を原則とした食糧法の下で米の取引は多様化し、JAグループの集荷率(系統集荷率)は低下傾向にはある。それでも、JAを通じて全農が集荷し、全農から卸売業者に相対取引で売るのが米流通のメインストリームとなっている。そのため、概算金や、概算金に経費をのせた相対取引価格は、米取引の重要指標として注目されてきた。
2023年産米までは、相対取引価格が再生産コストを満たせないほど低く、「米農家は時給10円だ」と言われる状況だった。その意味で、生産資材、人件費などの上昇を織り込み、米の再生産が可能な水準に概算金が上がったのは良いことで、「合理的費用の価格転嫁」を求める食料システム法の趣旨にも沿う。他方、米の小売価格が上がり過ぎると消費者の米離れや輸入米のいっそうの市場浸食を招く恐れがある。2025年産米をめぐっても集荷競争は厳しいが、JAグループによる集荷拡大は、供給と価格の安定にも寄与する。
委託販売と買取販売、それぞれの特徴
概算金は委託販売の場合に支払われるもので、買取販売では買取時に代金が全額支払われる。農家にとって、代金全額が早く手に入るメリットがある反面、買取後に米価が上がっても手取りは増えない。委託販売の場合は、預かった米をJA・全農が通年で販売し、経費を差し引いて利益は農家に還元される。委託販売と買取販売にはそれぞれ特徴があり、産地や農家の事情に応じて選べることが重要だ。
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