共存同栄ネットが総会2013年2月6日
1月31日、大手町のJAビルで共存同栄ネットワーク(農協運動の応援団)の第4回定期総会と講演会が行われた。
12時から始まった総会は前年度決算と今年度の予算を承認、会員間の情報交流を活発にすること、秋季研修旅行は、島根県出雲方面とし、農協の県域統合問題、竹島問題の勉強と、60年ぶりの社殿改修が完成した出雲大社への参拝などを決めた。
また、東日本の大災害を受けて、他地域の農協の今後の災害対策の指針・参考とするため、関係機関にも協力を求めながら、被災地区の農協がどのように活動し、どのような課題を抱えてきたのか中間的に総括し、これを広報する活動に取り組むこととした。
つづいて1時から、松岡公明さんの講演「地域に開かれた協同組合運動の展開」と意見交換が行われた。
松岡さんは全中の出身で(社)JC総研理事。全中時代から「勉強量」と「辛口」で知られた熱血漢で、現在も農協役職員の研修会などに呼ばれて全国を飛び回っている。
講演の中心は、ジリ・ジリからリタ・リタ(自利、利他)へ心の転換と、「協同活動」の単位を小さく(たとえば「支店」、「集落」、「栽培方法別の品目部会」など)捉えなおすことの現代的重要性。
「今の農協には役員と職員はいるが、『農協人』がいない。」との痛烈な指摘もあった。
参加者からは、「農協の県域統合はこれを機会に集落の『協同』までを見直すこと、組合員と農協が近くなるための議論でなければならない(島根県内田さん)」
「地区の組合員の協同体が『集落営農組織』であって、いわばこれが『小さな農協』だ(岩手県熊谷さん)」「農協は大型合併で、全責任をもって仕事をするというポストがなくなり、人材育成の場をなくしてしまった(鹿児島県八幡さん)」など、長年の実践を基にした重厚な意見が出された。
講演も意見も、「協同組合」の「協同」とは、組合を構成している組合員同士の「協同」なのだ、ということを改めて強調しているように見える。農協運動と言うと「(役員と職員で構成する)農協が行う運動」だと誤解してはいないか、そういう問い掛けがなされた総会・講演会であった。
(写真)
講演する松岡氏
(関連記事)
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・【座談会】「地域における農協の役割を考える」 松下雅雄・村上光雄・松岡公明 (2010.10.12)
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