子ども食堂と野菜収穫体験で連携 ファミマとJA東京中央2023年7月11日
JA東京中央とファミリーマート、農林中央金庫は7月9日、東京都大田区で地域の子どもたちを対象にした食農教育を目的としたイベントを実施した。ファミリーマートとJAグループでは食育やこども支援で積極的に協業していくことにしており、今回のコラボはその第1弾。
住宅に囲まれた大田区の畑でじゃがいもを収穫。
イベントが行われたのは「ファミリーマート大田南馬込六丁目店」。イートインスペースを活用した「ファミマこども食堂」に、この日参加したのは近くに住む4歳から6歳までの子ども7人とその保護者7人。
子ども用のユニフォームに着替えてレジ打ち体験や棚への品出し体験をした後、一緒に食事会をした。メニューはおにぎり、ファミチキ、コールスローサラダ、ドーナツなどで食べ残しや食物アレルギーを考えて事前に複数のメニューから選択できるようにした。
JA東京中央の若手職員による野菜の花クイズも行われ、地元馬込の地場野菜の半白胡瓜や三寸人参についても学んだ。
食事会とクイズ
その後、店舗近くの畑に移動。じゃがいも掘りを体験した。
レジ打ちを体験
住宅に囲まれた200坪ほどのこの畑で年に何種類もの野菜を作っているは城下さん(82)。横浜から嫁いで約60年、400年の伝統がある江戸東京野菜を作り続けてきた。
「収穫の喜びを感じてほしい。忘れられない経験になるんじゃないかな」とじゃがいも掘りに夢中になっている子どもたちの目を細めた。どんな食べ方がいいですか、との保護者の問いに「じゃがバターがおススメよ」と城下さん。
当日は小雨模様のなかでの収穫となった。ある保護者は「子どもは雨、やだーと言いますが、農家のみなさんには恵みの雨なんだよと教えるいい機会になりました」と話していた。
今回のイベントは店頭に張ったポスターのみで募集した。「こんな近くで収穫体験ができるんだと見てすぐに申し込みました」と話す母親は、旅行に行くときは収穫など農業体験ができないか日頃から心がけているという。
「土に触って食べ物のありがたみを感じてほしい。子どもたちは楽しそう。機会があればまた参加したいです」
ファミリーマートは2019年に全国360店舗で「ファミマこども食堂」を開催し、レジ打ちなど仕事体験を中心に4100人が参加した。その後はコロナ下で中止となったが、地域とコミュニケーションを図る取り組みを再開したいという店舗オーナーからの問い合わせも増えいるという。
一方、JA東京中央は貴重な江戸東京野菜を継承するため、地域住民に都市農業のファンになってもらう活動に力を入れてきた。今回は、ファミリーマートと事業提携をしている農林中央金庫が、JA東京中央の活動を橋渡して実現した。
同JAの馬込支店の高橋則夫支店長は「地域に農業があることを住民に知ってほしい。両者のコラボが農家のやる気の奮起につながれば」と話す。
今後もファミリーマートとJAグループは、こうしたコラボイベントを全国のファミマで順次開催していくともに、シニア向けや環境をテーマにしたイベントなど地域に密着して取り組みを推進していくとしている。
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