備蓄米 小売業へ2592t販売 3月末の6倍 農水省2025年5月1日
農水省は4月30日、政府備蓄米の販売状況を公表した。3月31日から4月13日までの米の小売業への販売数量は2592tで3月17日から3月30日までの6倍となり、除々に販売が進んでいる。
期間中に集荷業者7事業者が13万3808tを引き取り、卸売業など134事業者に1万7325t販売した。このうち1小売業者に13t販売した。
卸売業者から小売業337事業者に2579tが販売された。小売業者には2592tが販売され、前回報告の426tの6倍となった。
また、中食・外食業142事業者に1139tが販売された。前回報告の35tの33倍となった。
小売向けと合わせた販売量は3718tで前回報告の8倍となった。
集荷業者の買受価格は60kg2万1243円(税抜き)。卸売事業者への販売価格は同2万2176円(税抜き)で差額は1000円もなく、通常のマージン2000円の半分以下となっており、必要最小限のコストのみで販売されていることが示された。
一方、小売事業への販売価格は60kg3万3755円で税込みで試算すると3万6455円となる。これは小売事業者の仕入れ価格だが、ここから5kgの精米価格を試算すると3040円となる。
3月末までに集荷業者が落札した備蓄米は21万t。販売数量は4179tで販売量は2%に留まっている。農水省によると、買い受けた備蓄米を使った精米商品の設計や販売予定など「調整に時間がかかっている」としている。ただ、全農は4月25日に4月分として販売先から5万5000tの出荷依頼があったと公表しており、農水省は備蓄米の販売は「4月後半から本格化するのではないか」とみている。
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