兵庫県尼崎市の伝統野菜「一寸ソラマメ」即売会を実施2025年5月8日
兵庫県尼崎市は、伝統野菜で5月に収穫時期を迎える「一寸ソラマメ」の即売会を実施。5月9日と同12日~16日にJA兵庫六甲塚口支店前で、10日に同市内の富松神社で実施する。
大きなさやをつけた「一寸ソラマメ」
尼崎市は、令和元年度から、尼崎市内で生産された野菜に「あまやさい」という愛称をつけ、JA、農家と連携しながら普及啓発している。なかでも、市域内だけで古くから受け継がれてきたものを「伝統野菜」と呼び、現在では「武庫・富松一寸ソラマメ」「尼藷(サツマイモ)」「田能のさといも」が栽培されている。
「一寸ソラマメ」は、これから旬を迎える野菜。日本でのソラマメ栽培の歴史は古く、伝来は天平8(736)年、行基上人が来日したインドの僧侶から与えられた「王墳豆」(おたふくまめ)だと言われる。この豆を行基上人が武庫村(現在の尼崎市)の農家に試作させたところ、生育がとても良く、元の豆以上に大きくおいしく育った。それ以来、尼崎市の武庫地域や富松地域でソラマメが栽培され、「武庫一寸」「富松一寸」と呼ばれていた。
「一寸」という名のとおり、豆の粒の大きさが約一寸(3.03cm)ほどにもなることから、商品作物として、また稲作の裏作として盛んに栽培され、最盛期を迎えていた明治から昭和初期にかけては高値で取り引されていたが、同じ農地では続けて栽培できないことや、昭和30年代以降の都市化により農地や農家が減少したことから生産量が激減してしまった。
自家用としてのみ栽培され市場には出回らない「幻の豆」となっていたところ、平成9年にこの豆を復活させようと、富松地域で「富松豆保存研究会」が発足した。毎年5月に「富松一寸豆祭」を行うなど、再び「富松一寸」を地域の特産品として甦らせるために活動。また、「武庫一寸」についても、JA兵庫六甲尼崎伝統野菜部会の生産者が、その保存と継承に取り組んでいる。
昨年度の「武庫一寸ソラマメ」即売会
◎令和7年度「一寸ソラマメ」の即売
<武庫一寸ソラマメ即売会>※売切次第終了
日時:5月9日、12日~16日 いずれも午後2時から
場所:JA兵庫六甲塚口支店前
問い合せ:JA兵庫六甲尼崎営農支援センター電話)06-6433-3441
※「一寸そら豆アイス」も販売
<富松一寸豆即売会>※売切次第終了
日時:5月10日 午後1時30分から
場所:富松神社※「富松一寸豆祭」において実施
問い合せ:富松神社(電話)06-6421-5830
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