JAの活動:ヒント&ピント ~JAの広報誌から~
【ヒント&ピント】自然災害に備えよう2019年9月7日
大型の台風が相次いで来襲し、日本列島はいつ、どこで自然災害に見舞われるか分からない。特に農業にとって、自然災害の影響は大きい。台風シーズンを迎え、各JAの広報誌は、自然災害への備えを呼び掛けている。それぞれ特徴ある記事を拾った。
◆写真で視覚に訴え【JAとぴあ「とぴあ」・静岡県】

毎号のことながら、編集の巧みには感心する。昨年の9月30日に静岡県を襲った台風24号を教訓に「風水害に備えよう!―暮らしの中の防災を再点検―」として、県の危機管理監や大学防災総合センターの教授を登場させ、災害への備えを呼び掛けている。
(1) ハザードマップによる危険個所の確認、(2)気象・防災情報の確認、(3)水・食料・携
帯トイレの備蓄などについて、具体的な対処方法を紹介するとともに、昨年の集中豪雨の被災地である広島県呉市の写真を複数枚使って、被害状況を読者の視覚に訴え、管内のハザードマップや避難を判断する5つの警戒レベルの図を掲載するなど見やすい紙面になっている。
◆自前の防災グッズ【JA尾張中央「ふれあい」・愛知県】

9月1日の「防災の日」を意識した特集である。地震編と大雨編に分け、特に地震に関しては、地震のメカニズムと過去の大きな地震、それ「南海トラフ」について解説。また大雨に関しては大雨の「予報用語」を説明している。
同JAでは、防災対策として女性部が「防災ブレスレット」づくりを勧めている」。万が一に備え、丈夫なロープを普段身に着けておこうというもので、ほどいて応急手当てや荷物の固定などに役立つ。さらに留め金はホイッスルという優れものである。これを同じページで紹介している。
◆忘れる前に災害が【JAみのり「Minori」・兵庫県】

災害から命や暮らしを守ることは第一だが、台風から農作物を守ることも農家にとっては大事なことである。露地野菜、果樹、施設野菜、水稲、大豆・小豆、花きについて、それぞれ事前対策を中心に細かい管理を呼び掛けている。
記事の導入部分で、災害は忘れたころでなく、「忘れる前にやって来る〝災害〟」と述べている。これは最近の自然災害を象徴している。過去10年、日本列島の大きな自然災害の年表も掲載してあり、「忘れる前に...」という広報担当者の、この企画に対する問題意識がうかがえる。
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