JAの活動:ヒント&ピント ~JAの広報誌から~
外出自粛に工夫の特集【ヒント&ピント】2020年6月18日
〝コロナ禍〟で外出が難しくなり、現場取材が基本の広報誌担当者泣かせの毎日が続いている。各JAの広報誌をみても、その苦労がうかがえるが、普段、取り上げにくいテーマを特集とするのも一つの手である。ことの点で、JAちばみどりとJAひがしみの、JAきたかわちの特集を紹介する。
・幽学に「協同」を学ぶ
・JAちばみどり「ちばみどり」(6月号)
JAちばみどり管内の旭市は、江戸末期に大原幽学が農民の生活向上と農村改革運動を指導したところであり、幽学の旧宅や幽学の指導で耕地整理した水田が当時のまま残っており、近くには大原幽学記念館がある。
幽学は、世界最初の協同組合とされる「先祖株組合」をつくり、二宮金次郎と並んで日本の協同組合の生みの親として知られる。地元旭市は田植えや稲刈り体験など交流事業を行っており、JAも新職員などの研修の場として利用している。写真をふんだんに使って見やすいが、せっかくなら、幽学の思想をもう少し紹介したい。
・「平成の米騒動」忘れず
・JAひがしみの「ひがしみの」(6月号)
見出しだけでは、とっさに意味が分かりにくいが、米の大切さを5ページにわたり、訴えた特集である。日本の食料は米こそ100%自給だが、カロリーベースの自給率は37%とお寒い限り。〝コロナ禍〟で、世界の食料供給の不安が危惧されるなか、「この機会に、近現代の稲作技術の進歩を振り返りながら、もう一度、食べること、そして作ることの意味を考えてみませんか」と呼び掛けており、企画の趣旨が分かり易い。
確かに「平成の米騒動」(平成5年)があってからまだ20数年。国民はそんなことをすっかり忘れているかのように見える。警鐘を鳴らす意味でもよい。
・それとなく商品紹介
・JA北かわち「きたかわち」(6月号)
特集のタイトルは「ぬか漬けのチカラ」。サブタイトルを「ウイルスに負けないカラダをつくろう!」としたところがミソ。特集の狙いはJAの取扱品目である「熟成ぬか床」や「ぬか漬けの素」のPRにあるが、そうとは分からないように紹介しているところに工夫がみられる。
また、広報担当(男性)が自らぬか漬けづくりに挑戦し、そのプロセスを写真入りで載せている。取り上げるのは食品だけではない、前回は仏壇の手入れ方法などを紹介した。広報誌の4回の企画で、次回は「酢」を取り上げる予定だという。
重要な記事
最新の記事
-
【現地レポート・JAの水田農業戦略】新たな輪作で活路(2)子実コーンの「先駆者」 JA古川2024年3月29日
-
農業者所得増加へデジタルビジネス加速 農林中金 中期ビジョンを策定2024年3月29日
-
「子ども世代に農業勧めたい」生産者の2割 所得向上が課題 農林中金調査2024年3月29日
-
東京・大阪で組合長らが 「夢大地かもと」スイカをPR JA鹿本2024年3月29日
-
全国から1,000名を超える農業の担い手が集う 「第26回全国農業担い手サミットinさが」開催 佐賀県2024年3月29日
-
家族みんなで夏の農業体験はじめよう 食農体験イベント「土袋でデコきゅうり」開催 JA兵庫六甲2024年3月29日
-
(377)食中毒1万人は多いか?【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年3月29日
-
【浅野純次・読書の楽しみ】第96回2024年3月29日
-
【人事異動】全国農業会議所(4月1日付)2024年3月29日
-
品種で異なるメロンの味わいを体験 自由が丘「一果房」で29日から 青木商店2024年3月29日
-
第160回勉強会「レジリエントな植物工場運営・発展に向けて~災害からの復旧・復興事例から学ぶ」開催 植物工場研究会2024年3月29日
-
創立55周年記念 ガーデニング用 殺虫・殺菌スプレーなど発売 住友化学園芸2024年3月29日
-
「核兵器禁止条約」参加求める26万の署名 藤沢市議会が意見を採択 パルシステム神奈川2024年3月29日
-
尾鷲伝統の味「尾鷲甘夏」出荷開始 JA伊勢2024年3月29日
-
令和6年能登半島地震 被災地農家を応援 JA全農石川へ寄付 KOMPEITO2024年3月29日
-
林木育種センター九州育種場 九州育種基本区の「スギエリートツリー特性表」公表 森林総研2024年3月29日
-
農業フランチャイズのクールコネクト シードラウンドで3200万円を調達2024年3月29日
-
鳥インフル 米メイン州からの家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2024年3月29日
-
畜産施設の糞尿処理で悪臭対策 良質な堆肥化を促進 微生物製剤を開発 B・Jコーポレーション2024年3月29日
-
水田のスマート水管理で東大大学院農学生命科学研究科と共同研究開始 ほくつう2024年3月29日