農産物価格指数は1.6%上昇 米・畜産物は低下-2020年農業物価指数2021年8月6日
農林水産省が公表した2020(令和2)年の農産物価格指数は111.0で前年にくらべ1.6%上昇した。牛肉や米はコロナ禍の需要減で価格が低下したが、果実や野菜などの価格が上昇し全体では前年を上回った。
平成27年を100として算定している。
米は128.9で前年にくらべ1.7%低下した。コロナの影響による中食・外食向けの販売数量の減少で価格が低下したことが要因。
いもは108.3で前年にくらべ21.7%上昇した。馬鈴薯が暖冬で生育が前進して出荷が早まったことで5~7月の出荷量が減少し価格が上昇したことが要因。
野菜は98.9で前年にくらべ4.3%上昇した。これは7月の長雨や日照不足、8月の猛暑や少雨の影響による生育不良で多くの品目で価格が上昇した。
果実は133.1で14.3%上昇した。なしが開花期の低温で出荷量が減少し価格が上昇したことや、りんごが前年の台風で出荷量が減少して価格が上昇したことが要因。
一方、花きは101.1で7.3%低下した。コロナ禍でイベント需要が減少し、きく、バラなど切り花の価格が低下した。
畜産物は102.0で2.1%低下した。コロナ禍で外食需要が減少し肉用牛、和子牛の価格が低下したことが要因。
農業生産資材価格指数は101.8で前年にくらべ0.1%低下した。前年10月の消費税率引き上げの影響で農機具、賃借料、料金などが上昇したが、畜産用動物や光熱動力の価格が低下した。
畜産用動物の指数は106.4で10.3%低下した。肉用子牛が外食需要減で価格が低下した。光熱動力は99.1で7.2%低下した。コロナ禍による世界経済の停滞にともなう原油安で重油やガソリン価格が低下したことが要因。
農業交易条件指数(農産物価格指数÷農業生産資材価格指数×100)は109.0となり前年にくらべ1.6%上昇、交易条件は改善した。
重要な記事
最新の記事
-
(382)「ファミリー・ビジネス」の生き残り【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年5月3日
-
むらの掟【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第289回2024年5月2日
-
主食用多収品種の「にじのきらめき」が人気になる理由【熊野孝文・米マーケット情報】2024年4月30日
-
令和6年春の叙勲 5人が受章(農水省関係)2024年4月29日
-
シンとんぼ(90)みどりの食料システム戦略対応 現場はどう動くべきか(1)2024年4月27日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(8)【防除学習帖】 第247回2024年4月27日
-
土壌診断の基礎知識(17)【今さら聞けない営農情報】第247回2024年4月27日
-
【欧米の農政転換と農民運動】環境重視と自由化の矛盾 イギリス農民の怒りの正体と運動の行方(2)駒澤大学名誉教授 溝手芳計氏2024年4月26日
-
【注意報】麦類に赤かび病 県内全域で多発のおそれ 佐賀県2024年4月26日
-
【注意報】麦類に赤かび病 県内で多発のおそれ 熊本県2024年4月26日
-
【注意報】核果類にナシヒメシンクイ 県内全域で多発のおそれ 埼玉県2024年4月26日
-
【注意報】ムギ類に赤かび病 県内全域で多発のおそれ 愛知県2024年4月26日
-
「沖縄県産パインアップルフェア」銀座の直営飲食店舗で開催 JA全農2024年4月26日
-
「みのりカフェ博多店」24日から「開業3周年記念フェア」開催 JA全農2024年4月26日
-
「菊池水田ごぼう」が収穫最盛期を迎える JA菊池2024年4月26日
-
「JAタウンのうた」MV公開 公式応援大使・根本凪が歌とダンスで産地を応援2024年4月26日
-
中堅職員が新事業を提案 全中教育部「ミライ共創プロジェクト」成果発表2024年4月26日
-
子実用トウモロコシ 生産引き上げ困難 坂本農相2024年4月26日
-
(381)20代6割、30代5割、40/50代4割【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年4月26日
-
【JA人事】JA北つくば(茨城県)新組合長に川津修氏(4月20日)2024年4月26日