農薬:防除学習帖
トマトの防除暦17【防除学習帖】第151回2022年5月27日
現在、本稿ではトマトを題材に防除暦の作成に取り組んでおり、病害虫雑草は、地域やほ場単位で発生する種類、程度、時期等が異なっていることを考慮し、できるだけ共通する病害虫や問題病害虫を、栽培開始から発生する順に取り上げながら、活用できる防除法や利用する場合の留意点を紹介してきた。それも一通り紹介し終え、いよいよ具体的な防除暦を作成する段階となったが、1つ課題があり、それは、具体的な防除法を紹介しなかった病害虫の取り扱いをどうするかということである。
本稿では、様々な作型や地域での防除暦作成のための基礎資料として活用できることを目指しているので、主な病害虫だけ掲載しても本来の目的を達成できない可能性がある。そのため、前号までに紹介できなかった病害虫についても、今後は、できるだけ網羅できるよう工夫していきたい。
これらを踏まえ、以下の方針に沿って作成を進めていきたいと思う。
Ⅰ.作型の選定
病害虫の発生消長は、温度や湿度に左右され、春に問題となる病害虫、夏に問題となる病害虫などと季節性があるので、基本的に季節ごとに防除対策を組み立てることになるが、トマトの作型別作業の目安をみると、毎月何かしらの作業があるので、本稿では、月別作型別に防除暦作成のために必要な防除情報を整理していきたい。
月別には、夏野菜であるトマトの一般的な作型の作付準備が始まる1月から作成する。
Ⅱ.防除対象病害虫
絶対に外せない病害虫として、以下の表に記載のものを中心に防除暦を構成し、その中で「トマト登録農薬の適用病害虫=発生する可能性のある病害虫」として、適宜防除の対象として記述していけたらと思う。
Ⅲ.月別防除暦
対象月ごとに、その月に防除しなければならない病害虫雑草を取り上げ、その時期にやっておかなければならない防除対策を作型別に表記していきたい。表記方法のイメージは以下のとおりを考えているが、できるだけ、この時期に何をしなければならないかイメージできるようにしていきたい。
次回以降、1月から順次詳細を整理していきたい。
厳冬期であるので、ほとんどの病害虫の発生はない。ただし、促成や半促成の加温施設栽培では、トマトの限界温度10℃前後でも発生する菌核病や灰色かび病に注意が必要。一般の作型では、本圃の土づくりと土壌消毒に取り組む。
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