露地ナスの褐紋病に注意 大阪府2021年8月18日
大阪府環境農林水産部農政室は7月の巡回調査で、露地ナスの褐紋病発生が平年に比べ高いことから、8月17日に病害虫防除情報を発表した。
露地ナスの巡回調査における褐紋病の発病株率(調査地点:貝塚市、河南町)は、6月が0.0%だったのに対し、7月上旬は3.0%(平年0.5%)、7月下旬は13.0%(3.0%)と平年を上回った。
褐紋病を発病すると、葉や茎に褐色の病斑ができる。果実では褐色で円形の斑点ができ、進展すると腐敗を生じる。さらに病状が進むと柄子殻という小さな黒点を形成する。
この病は特に露地の水なすで発生しやすい。梅雨時期から発生し、盛夏過ぎから被害が増える傾向にある。病原菌は被害植物とともに土壌中に残り、次作の伝染源となる。
同農政室の担当者は、8月上旬の降水量が平年より多く、下旬も引き続き多いと予想され、この病の発生が急増するおそれがあることから注意を呼びかけている。防除対策は次のとおり。
果実の病斑(写真提供:大阪府植物防疫協会)
〈防除対策〉
○ほ場内の排水や風通しを良くし、湿度を上げない。
○発生を確認した場合、直ちに発病部位を取り除き、ほ場外に持ち出して処分する。
○なす褐紋病の登録農薬(ベンレート水和剤、スクレアフロアブル)を散布する。
○今年度被害が発生したほ場では、来年度は連作を避ける。
○ 収穫後の種取りは、褐紋病の発生していないほ場や株から行う。
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