【注意報】てんさいの褐斑病 全道で多発のおそれ 北海道2023年7月24日
北海道病害虫防除所は、てんさいの褐斑病が全道で多発のおそれがあるとして、7月21日に令和5年度病害虫発生予察注意報第4号を発令した。
道内各予察ほにおいて、てんさいの褐斑病の初発が平年より早く確認されている。予察ほにおける褐斑病抵抗性"やや強"品種「ライエン」の初発は、長沼町で7月3日(平年:7月9日)、芽室町で6月27日(平年:7月5日)、訓子府町で7月4日(平年:7月12日)と平年より早かった。
予察ほの7月4半旬調査において、褐斑病の発生株率は、いずれの地点でも平年より高く、すでに平年の8月上旬の水準に達している。7月3半旬の巡回調査では、各地で発病が認められており、特に上川と十勝地方では10%を超える地点で認められている。
札幌管区気象台が7月20日に発表した1か月予報によると、向こう1か月の気温は平年より高い確率が60%と予報。特に7月22から28日にかけては平年より高い確率が80%と予報されている。
同病は気温が高く、周期的な降雨があると急激に蔓延するとされており、今後、発生に好適な条件となりやすいと予想される。防除については、薬剤散布はほとんどの地域で既に始まっているとみられるが、高温多湿時には散布間隔を短くすることを検討を。小麦の収穫作業等により防除作業が先送りになって、薬剤の散布間隔が開きすぎないよう計画的に防除を継続する。
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
(1)マンゼブ剤および銅剤を基幹薬剤とし、散布間隔は14日以下で、高温多湿条件となった場合は散布間隔を10日以下にする。ただし銅水和剤の残効はマンゼブ剤に比べ短いので注意する。
(2)QoI剤耐性菌の発生が広範囲に確認されているため、褐斑病に対する防除薬剤として、QoI剤(アゾキシストロビン、クレソキシムメチル、トリフロキシストロビン)は使用しない。
(3)DMI剤(ジフェノコナゾール、テブコナゾール、フェンブコナゾール、テトラコナゾール)およびカスガマイシン剤耐性菌が全道各地で発生しているため、混合剤も含めこれら系統薬剤の使用回数を可能な限り低減する。
(4)チオファネートメチル剤に対する耐性菌の発生が道内で確認されているため、上記(3)(4)も含め、薬剤の選択には特に注意する。
(5)本病に罹病しやすい品種が栽培されている地域では本病の発生推移に注意する。
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