土壌改良剤市場 2027年に60億米ドル到達予測2022年6月17日
グローバルインフォメーションは6月14日、市場調査レポート「土壌改良資材の世界市場:タイプ(有機、無機)、土壌タイプ(砂、ローム、粘土、シルト)、作物タイプ(穀類・穀物、油糧種子・豆類、果物・野菜)、形状(乾燥、液体)、地域別 - 2027年までの予測」(MarketsandMarkets)の販売を開始した。
同レポートによると、土壌改良剤の市場規模は、2022年の36億米ドルから年平均成長率(CAGR)11.0%で成長し、2027年には60億米ドルに達すると予測。土壌改良材は、物理的特性を向上させるために土壌に添加される成分で、透水性、保水性、水浸透性、通気性、排水性、土壌構造などが含まれ、その健全性を高めるために、土壌に適切に混合される。利用可能な土壌改良剤の種類は、有機物と無機物に分類され、砂、ローム、粘土、スリットなどさまざまな土壌に対応している。
牽引要因:腐植物質が原料として入手しやすいこと
腐植物質は、陸上および水中環境に広く分布する有機炭素含有物質。腐植物質の入手可能性は、土壌改良市場の成長を後押しする。腐植物質の消費量は、欧州が市場をリードしており、次いで中国やインドなどのアジア太平洋地域となっている。アジア諸国は農業面積が広いため、腐植物質がより多く入手可能な地域でもある。
抑制要因:粗悪品・低品質品の供給
偽造品の供給は、この業界における主要な懸念材料となっている。偽造品の製造コストは極めて低く、ここ数年、偽造品に関連する問題が増加。物理的特性が似ているだけでなく、化学的性質も全く同じであるため、農家は正規品と偽物の有機土壌改良材を区別することができない。バイオ肥料の場合、劣悪な微生物負荷、汚染された製品、不適切な株が製品の模造品に使用されているため、ココナッツオイル市場全体の成長を抑制している。
市場機会:発展途上国での力強い成長
アジア太平洋地域は、世界のフードチェーンにおいて重要な地域であり、世界の食料・農業輸出総額の約19%、食料・農業輸入総額の約31%を占めている。人口と可処分所得の増加が、この地域の食料・農業関連商品および資源の需要促進に貢献すると期待されている。人口の増加と都市化・工業化による農地の縮小、耕作地の制限、農作物の低収量、環境・土壌劣化、インフラの不備などが、農家による土壌改良剤の使用・導入の増加につながる。
課題:農民の認識不足
有機土壌改良材の適用に関する農民の意識の低さにより、導入率が低くなっている。同時に、土壌改良材や有機肥料の効果的な取り扱いに関する研修や知識も不足。農家は、簡単に入手できる化学肥料を好んで使う。さらに、さまざまな化学肥料を提供する企業が集中的に存在。低開発国や発展途上国では、農家は土壌の基本的な栄養素の必要量さえ認識しておらず、土壌改良材市場の課題となる可能性がある。
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